歯の形を変えたい!大きな前歯を小さく、小さい歯を大きくする方法
「大きすぎる前歯を小さくしたい」
「ひとつだけ小さい歯を大きくしたい」
歯の形を変えたいと思っていませんか?
歯の形を変えるのは、不可能ではありません。ただし、きちんとした方法で行わないと、虫歯や歯周病になりやすくなったり、咬み合わせがおかしくなったりします。
ここでは、歯の形を変える4つの方法のメリットとデメリットをご紹介します。治療の方法にお役立てください。
- 前歯が大きくて気になる
- 四角い前歯を削って細い歯にすることは可能?
- 一部の歯が小さくて気になっている
- 矯正しないで歯の大きさを変える方法はある?
1. 歯の形を変える方法は4つ!
歯の形を変える方法は、以下の4つです。
- ラミネートベニア法
- セラミッククラウン法
- ルミネアーズ法
- 歯並びを整えて通常の見え方にする方法
詳しく説明していきますね。
1-1. ラミネートベニア法

ラミネートベニア法は、歯の表面を薄く削り、セラミックでできた薄い板を歯科用接着剤で貼り付ける治療法です。すきっ歯や軽度の歯並びの悪さを整えることができます。
- 歯の形を簡単に整えることができる
- 自分の歯と同じ色を再現できる
- 1本から治療することが可能
- 変色しないので美しさを保てる
- 痛みがほとんどない
- 歯を削る必要がある
- 違和感を感じることがある
- 激しい歯ぎしりや食いしばりで割れることがある
- 歯の治療を受けたことがある歯は治療できない可能性がある
- 自費診療になる
- 費用:1本8〜15万円程度
- 期間:1〜2週間(症状によっては3〜8週間)
ラミネートベニア法は板状の素材の厚みの分だけ歯の表面を薄く削るだけです。しかし、症状によっては大きく削ることもあります。

この方法で使われる素材は、セラミックやジルコニアです。金属やプラスチックと違って溶け出したり変色したりしませんよ。
それなら安心ですね!
1-2. セラミッククラウン法

セラミッククラウン法は、歯を大きく削って上からセラミックの人工歯を被せる方法です。中に、歯の芯となるグラスファイバーなどを入れしっかりと固定させます。審美的な目的の他にも、虫歯治療などでよく使われる方法です。
- 歯の形を整えることができる
- 自分の歯と同じ色を再現できる
- 金属を使わないのでアレルギーの心配がない
- 1本から治療することが可能
- 変色しないので美しさを保てる
- 痛みがほとんどない
- 歯を大きく削る必要がある
- 歯ぎしりや食いしばりなどで割れることがある
- 自費診療になる
- 費用:1本8〜15万円程度
- 期間:
歯茎から上の見えている歯の部分を大きく削るので、形を変えることができます。ただし、歯を大きく削ることと、セラミッククラウンには寿命があるのでしっかりとケアをする必要があります。
寿命ってどれくらいなんですか?

7〜10年くらいですね。定期的にメンテナンスを続ければ、寿命を伸ばすのも可能ですよ。
メンテナンスが必要なんですね!
1-3. ルミネアーズ法

ルミネアーズ法とは、ラミネートベニア法を進化させた最新技術です。ルミネアーズが登場したことで、様々な問題を解決できるようになりました。
ラミネートベニアは0.8〜2mmですが、ルミネアーズは0.1〜0.5mm。コンタクトレンズよりも薄い膜のようなものです。厚みがないので歯を削る必要がありません。
素材はラミネートベニアと同じくセラミックですが、耐久性はラミネートベニアの倍近く高いことが分かっています。
- 歯の形を簡単に整えることができる
- 歯を削らない
- 違和感がない
- 弾力があり強度に優れている
- 治療済みの歯にも施術できる
- 自分の歯と同じ色を再現できる
- 1本から治療することが可能
- 美しさを保てる期間が長い
- 痛みがない
- 虫歯や歯周病の歯は治療できない
- 激しい歯ぎしりや食いしばりで割れることがある
- 自費診療になる
- 費用:1本9.5万円程度
- 期間:1〜2週間程度
※現在ルミネアーズは認定医しか治療できず、行っている歯科医院が限られているので注意しましょう。

ルミネアーズは虫歯になりにくく、臨床実験では25年ももったという報告があります。
えー!それ、凄いじゃないですか!

歯科の技術はまさに日進月歩ですね。
1-4. 歯並びを整えて通常の見え方にする方法

歯が大きいケースとして、歯並びの悪さで大きく見えているだけというものがあります。こういったケースは矯正治療で歯並びを整えると、歯を削らずに見え方を改善することができます。
歯を何本矯正するかは、全体の歯列の状態によります。例えば、前歯が大きく見える場合、下の歯に大きくかぶっていて上の前歯が極端に大きく見えている可能性があります。この場合は歯列を正しく整えれば問題が解決することも多いのです。
- 歯の見え方を根本的に解決できる
- 全体的に歯並びをきれいにすることができる
- 部分矯正が可能
- 場合によっては保険適用になる
- 時間がかかる
- 矯正装置を使う必要がある
- 費用:部分矯正は全体矯正の1/3〜半分の費用
- 期間:症状によって異なる
上の前歯が下の歯にかぶっているのを矯正で引っ込めるってことですか?

方法は色々ありますが、上下のバランスを整えるだけで印象がガラリと変わりますよ。
2. 歯が大きく見える原因
歯が大きく見える原因は、以下の2つのタイプに分けられます。どのタイプかによって、選択できる治療法も変わってくるので詳しく説明していきます。
2-1. 他の歯よりも前歯が大きい

通常、上の前歯は8.5〜8.6mm程度です。9mmを超えると前歯だけが大きいと言えるでしょう。
前歯だけが大きい場合はどの治療ができるんですか?

これは削るしかありません。といっても、削れるのはエナメル質の表面を、虫歯などにならない程度のごくわずかな厚みです。
削ったら隙間ができちゃうのでは?

はい。隙間は矯正で埋めていきます。
2-2. 相対的に前歯が大きく見えている

歯並びが原因で相対的に前歯が大きく見えている場合は、歯並びを矯正して正しい見えに治します。例えば、上の前歯の隣の歯が引っ込んでいると、前歯が強調されて大きく見えることがあります。しかし、矯正してきれいな歯並びになれば、前歯が強調されなくなるのです。

相対的に前歯が大きく見えるのは、歯並びがガチャガチャのケースや、出っ歯のケースです。
矯正なら歯を削らないで印象を変えられるんですね!
3. 部分的に歯が小さいことが原因

部分的に歯が小さくて歯の形を変えたいと思っている方もいますね。小さい歯を矮小歯と呼びます。矮小歯は先天的なものが多く、場所は前歯の隣の「上顎側切歯」という歯であることが多いです。
あれ?ということは、前歯が大きく見えるのは、隣の歯が矮小歯だからってこともあるんじゃないんですか!

その可能性も十分に考えられますね。
矮小歯って治療できるんですか?

ラミネートベニア法やセラミッククラウン法、ルミネアーズ法で改善できますよ。
4. 歯の形を変える時は歯医者さんに相談しよう
歯の形を変えたいという強い思いがあると、治療法を知って希望だけをお願いしたくなりますが、治療はお口全体の状態も考えることが必要です。歯の専門科である歯医者さんに診察してもらい、どんな治療が可能なのか教えてもらうのがおすすめです。
歯を削ると10年後20年後はどうなるのか、矯正する際のデメリットは?など、色々と質問してみるといいですよ。今回ご紹介した、歯の形を変えられる治療法を以下にまとめました。
- ラミネートベニア法で板状の素材を貼り付ける
- ただし、歯の表面を薄く削る
- セラミッククラウン法で歯を大きく削りセラミックのクラウンを被せる
- ただし、歯を大きく削る必要がある
- ルミネアーズ法で膜状の素材を貼り付ける
- ただし、行っている歯科医院はまだ一部
- 歯並びが原因の場合は、歯列矯正で印象を変えることができる