お口のケアで認知症は予防できる!?「認知症とお口の健康」の深い関係

画像がありません
この記事の監修医情報を見てみる

国内における100歳以上の高齢者の人口が、8万人を超えています。2019年~2020年の1年間だけでも9000人以上増えているというから驚きですね。

そんな超高齢者社会において、65歳以上の約6人に1人が認知症を患っているという時代を迎えています。

さらに、2025年になると、65歳以上の5人に1人が認知症になると予想されています。超高齢者社会が進むと、あたりまえのように毎年認知症患者数が増える一方なのです。

人生100年時代となって寿命が延びても、自由に出かけたり、好きな趣味に没頭したり、好きなものをおいしく食べたりして過ごせる「健康寿命」も同様に長くなければ、果たして幸せといえるでしょうか?

この記事では、認知症と深い関わりがあるお口の健康について解説します。今のうちから口腔ケアに力を入れて、認知症を予防しましょう。

この記事がおすすめな人
    • 歯が悪いと認知症になりやすいというのは本当?
    • 歯周病の人は認知症の発症リスクが高いって本当?
    • 口腔ケアで認知症を予防できるって本当?
    • お口の健康と認知症の関係について知りたい。
    • 認知症予防のためにお口の健康を守る方法を知りたい。
INDEX
  1. 認知症とお口の健康の関係とは?
    1. 高齢者の6人に1人が認知症?
    2. 歯がないと認知症発症のリスクが9倍?
    3. 歯周病は認知症リスクが10倍に?
  2. 口腔ケアに力を入れて認知症を予防!
    1. 【認知症予防】自分の歯を20本以上残そう!
    2. 【認知症予防】訪問歯科を利用して口腔ケア!
    3. 【認知症予防】失っている歯は人工歯で補おう!
  3. 毎日の歯磨きと定期的なプロケアで認知症を予防!

認知症とお口の健康の関係とは?

パンダ

えぇ?認知症ってお口の健康と関係あるんですか?もしかして歯周病だと認知症になりやすいとか?

櫻井先生

そうですね。歯周病にかかっている認知症を発症するリスクが高まることが、さまざまな研究で報告されていますね。

パンダ

うーん、歯磨き苦手で磨き忘れて寝てしまうことも多いから、ちょっと心配ですねー。

高齢者の6人に1人が認知症?

2020年の調査では、国内の高齢者の6人に1人が認知症を患ってことがわかっています。

WHO(世界保健機関)の発表では、世界では、毎年約1000万人が認知症を発症しているということです。

つまり、毎日、約2万7397人もの人が、認知症患者になっているという計算になります。

歯がないと認知症発症のリスクが1.9倍?

厚生労働省が65歳以上の健康な人を対象に行った調査で、歯がほとんどない人、定期検診に通っていない人は認知症発症リスクが高くなると発表しました。

歯がないのにも関わらず入れ歯や差し歯などの義歯を利用していない人は、歯が20本以上残っている人よりも1.9倍、そのリスクが高くなることがわかったのです。

櫻井先生

歯を失っても、義歯を使えば認知症の発症リスクを抑えられることも明らかになっていますよ。

パンダ

ほーう、なるほど。歯が抜けたままにしておくと、認知症になりやすいというわけですな。

歯周病は認知症リスクが10倍に?

九州大学が行ったマウスによる研究で、歯周病菌が、アルツハイマー型認知症の原因物質であるタンパク質「アミロイドβ」を約10倍に増加させることが報告されています。記憶力の低下も見られたということです。

口腔ケアに力を入れて認知症を予防!

パンダ

うーん、お口の健康が思いのほか認知症に影響しているようですね。

櫻井先生

そうですね。認知症の患者さんは歯の状態が良くないことは以前から知られていました。お手入れがしにくくなることもありますが、認知症を発症させる原因物質が増えることが分かってきましたから関連は否めませんね。

パンダ

うーん、歯磨き苦手とか言ってられませんね~。どうすればいいですかね……!

櫻井先生

では、認知症を予防するためにどんな対策を行えばいいのか、見ていきましょう。

【認知症予防】自分の歯を20本以上残そう!

「8020運動(ハチマルニイマルウンドウ)」は、平成元年に日本歯科医師会と厚生労働省による啓蒙キャンペーン。「80歳で自分の歯を20本以上を残せると、おいしくものを食べられる、幸福感を得られる」といわれています。

よく噛めると脳を刺激して活性化するため、認知症の発症を抑制できる効果もあるのです。

そのためには、毎食後の歯磨きはもちろんですが、特に寝る前の歯磨きをおろそかにしないことが大切です。睡眠中は口内が乾燥し、細菌が活発化するため虫歯や歯周病が悪化しやすいタイミングです。

寝る前の歯磨きでは、デンタルフロスや歯間ブラシを使って、歯と歯の隙間についた歯垢をしっかりと取り除きましょう。

【認知症予防】訪問歯科を利用して口腔ケア!

永久歯は親知らずを除くと全部で28本ですが、65歳~70歳の間に10本以上の歯を失う人が多いので、認知症予防のためにも歯科へ定期的に通って検診とメンテナンスに通い、しっかりケアをして歯の健康を守りましょう。

もし身体が不自由になって自分で歯磨きなどのケアが十分にできない、という場合は、訪問歯科を利用すれば口腔ケアを受けられます。

お口の機能のリハビリテーション入れ歯の調整なども行えますので、「笑顔が増えた」「口臭が改善した」という相乗効果で、お世話をするご家族にも喜ばれています。

【認知症予防】失っている歯は人工歯で補おう!

歯を失ってしまったら認知症発症のリスクが高まりますが、抜けたままにせず義歯で補えば大丈夫です。

入れ歯、ブリッジ、インプラントなど、お口に合った方法で抜けた歯の機能をカバーしましょう。

歯科医と相談しながら、どの治療法を選ぶか検討するといいですね。

毎日の歯磨きと定期的なプロケアで認知症を予防!

櫻井先生

認知症予防のためには、毎日の歯磨きと、定期的な歯科検診を継続することが大切です。

パンダ

まぁ、治療のためじゃなくて、定期検診のためなら歯医者に行くのも嫌じゃないですしね。それで認知症を予防できるなら続けたいですね。

櫻井先生

定期検診に通えば、虫歯や歯周病を未然に防げますから、治療で痛い思いをすることもなくなりますよ。

パンダ

ほーう、たしかにそうですね。定期検診で虫歯も歯周病も認知症も予防できるのだから、一石二鳥どころの話ではないですねー。

記事の重要ポイントをチェック!
    • お口の健康と認知症には、深い関係がある。
    • 歯周病が悪化すると認知症を発症しやすい。
    • 認知症予防のために、歯を抜けたままにせず義歯で補おう。
    • 歯周病を予防すれば、認知症のリスクが下がる。
    • 定期検診や訪問歯科を利用して、お口の健康を守ろう。