「誤嚥性肺炎」で命を落としたくない!オーラルフレイルケアのすすめ

「誤嚥性肺炎」で命を落としたくない!オーラルフレイルケアのすすめ
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オーラルフレイルケアオーラルフレイル予防、などという言葉を聞いたことはありますか?

このところ注目され始めた、お口の健康についての新しい考え方です。

オーラルフレイルは、高齢者が命を落とす原因として多い「誤嚥性肺炎」の予防にも効果があるといいます。

老化や身体の機能の衰えは、遅かれ早かれ誰もが抱える悩みです。身体が思うように動かなくなってしまってから後悔することがないよう、将来の健康のために、今日からお口の予防ケアを始めませんか?

この記事がおすすめな人
    • オーラルフレイルについて詳しく知りたい方。
    • 誤嚥性肺炎で命を落とす高齢者が多いのは、なぜ?
    • 誤嚥性肺炎とオーラルフレイルの関係が気になる方。
    • オーラルフレイルを防ぐ方法を知りたい方。
    • オーラルフレイル対策のためのセルフケアを知りたい方。
INDEX
  1. オーラルフレイルが「誤嚥(ごえん)性肺炎」を招く
    1. マスクで防げない感染症「誤嚥性肺炎」
    2. 毎年インフルエンザの10倍以上が命を落とす
  2. お口の機能の低下「オーラルフレイル」による誤嚥性肺炎を防ぐには?
    1. 歯磨きで口内を清潔に保つ
    2. お口や喉の働きを維持・改善
    3. 噛める歯を残す
  3. セルフケアでお口の機能を改善する方法
    1. パタカラ体操
    2. 唾液腺マッサージ
  4. オーラルフレイユを予防して誤嚥性肺炎を回避!

オーラルフレイルが「誤嚥(ごえん)性肺炎」を招く

キリンさん

オーラルフレイルって、最近よく聞きますよね!

鈴木先生

よくご存知ですね。オーラルフレイルとは、歯や喉など、お口の機能が低下する状態をいいます。

キリンさん

おれっち、雑学マニアなんです!だからオーラルフレイルにも興味があるんですよね。

鈴木先生

そうなんですね。近年では、オーラルフレイルが誤嚥(ごえん)性肺炎を招くともいわれています。

オーラルとは口腔、フレイルとは虚弱。オーラルフレイルとは、加齢によって噛む・飲み込む・話すといったお口の機能が衰える状態です。

東京大学高齢社会総合研究機構による大規模調査と研究をきっかけに、この考え方が広がりました。

歯や口の動きが弱くなると、さまざまなトラブルにつながりますが、オーラルフレイルは特に、高齢者が「誤嚥(ごえん)性肺炎」を引き起こす原因となっています。

マスクで防げない感染症「誤嚥性肺炎」

誤嚥性肺炎とは、喉や口の筋力の衰えによって、食べ物のかけら・飲物・唾液などが、誤って気管に入り込んでしまうことが原因で引き起こされる、気道感染症です。

間違って気管に入ってしまった飲食物に歯周病菌などのお口の中の細菌が付着していると、それが肺へ入り込んでしまうことによって炎症を起こします。それが誤嚥性肺炎です。

誤嚥性肺炎は、マスクをしていても予防できない感染症なのです。

毎年インフルエンザの10倍以上が命を落とす

厚生労働省の2018年の調査によると、誤嚥性肺炎は高齢者が命を落とす原因の第7位。3万8000人以上の人が亡くなっています。これは、なんとインフルエンザで亡くなる人の10倍以上にものぼります。

お口の機能の低下「オーラルフレイル」による誤嚥性肺炎を防ぐには?

キリンさん

誤嚥性肺炎で命を落とすケースって多いんですね…!でもオーラルフレイルが原因って明らかになっているなら、予防しやすいはずですよね。

鈴木先生

そうですね。ただ、オーラルフレイルは老化のサインでもありますから、中にはご自身で予防することができない方もいらっしゃいます。

キリンさん

要介護の方の場合ですか?

鈴木先生

そうですね。ご自身でケアできない方こそ、口内を健康で清潔な状態に保つ必要があります。歯科医や歯科衛生士による専門的なケアが必要です。

キリンさん

なるほど…状態によっては、簡単には改善できないっていうことですね…!ただ歯磨きを推奨すればいい話ではないと。

鈴木先生

そういうことです。自分で歯磨きをするのが難しい場合は、介護者や看護士が歯磨き・お口の殺菌を行う必要があります。また、身体が動いたとしてもご自身でのケアが行き届いていないケースもあります。

キリンさん

なるほど…!オーラルフレイルを防ぐために必要なケアがしっかりとできているケースが少ないから、誤嚥性肺炎で命を落とす高齢者が多くなっているというわけですね…!

鈴木先生

そういうことになりますね。

キリンさん

うーん、じゃあ、自分でケアできる方、誰かに手伝ってもらう方、両方いるとは思いますが、どんなケアをすればオーラルフレイルによる誤嚥性肺炎を防ぐことができますか?

歯磨きで口内を清潔に保つ

まず、誤嚥性肺炎は、お口の中の歯周病菌などの細菌が気管から肺へ入り込んで感染する病気ですから、お口の衛生環境を改善することが必要です。

すでに歯周病を発症している場合は、必要な治療を行って口内細菌をできるだけ減らします。

歯磨き不足で歯周病リスクが高まっている場合は、正しく効果的な歯磨きの方法を身に着けましょう。

【基礎知識編】正しい歯磨きの仕方って?効率のよい磨き方を歯科医が伝授

【最新版】最強の虫歯予防は「歯磨き」!5つのポイントと4つのNG

お口や喉の働きを維持・改善

むせることなく、正しく飲み込めるように、お口や喉の機能が弱ってきたと感じたら、維持・改善のために歯科で口腔ケアを受けると良いでしょう。

歯科医や歯科衛生士による専門的な口腔ケアでは、お口の機能のリハビリテーションも行っています。飲み込む力に自信がなくなっていた方も、改善を目指せます。

要介護の方は、訪問歯科を利用するとよいでしょう。プロによるケアを定期的に継続していけば、飲み込む力が改善され、滑舌が良くなり、笑顔が戻ったというケースもあります。

ご自身で身体を動かせない方が口腔ケアを受けると、口臭が改善されるという効果が得られることも多いため、ご本人だけでなくご家族にも好評です。

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噛める歯を残す

自分の歯で噛むことができなくなると、口腔機能が著しく低下します。

いつまでも自分の歯で噛めるように、歯を長持ちさせるためのケアを日頃から心がけましょう。

もし歯を失った時は抜けたままにせず、義歯を入れる治療を行って、しっかり噛めるように補修しておくことが大切です。

そうすることで、オーラルフレイルによる誤嚥性肺炎を予防できます。

セルフケアでお口の機能を改善する方法

キリンさん

歯科でプロの口腔ケアを受ける方法は、効果がありそうですね~!

鈴木先生

そうですね。定期的なプロケアは、ぜひ取り入れてください。それと当時に、毎日のセルフケアを続けること。これが予防のカギになります。

キリンさん

セルフケアっていうと、歯磨きですか?

鈴木先生

もちろんそれもありますが、口腔機能の維持、オーラルフレイルの予防のためには、お口の筋肉トレーニングや、唾液を増やすためのマッサージも効果的ですよ。

キリンさん

それいいですね!お口の筋トレ、おれっちもやってみたいなぁ!

パタカラ体操

「パ」「タ」「カ」「ラ」と発音し、お口を動かすことで、お口周りの筋力アップを図ります。

パタカラには、それぞれ期待できる効果があります。破裂音の「パ」ではの力を高めます。の筋力アップのための「タ」、のどの動きを鍛える「カ」、を丸めて発音する「ラ」はの筋肉トレーニングに役立ちます。

オーラルフレイルによる誤嚥を予防するために、この体操を毎食前に必ず行うお口の筋肉トレーニングとして習慣づけましょう。

唾液腺マッサージ

唾液腺は、耳の下、顎の下、舌の下にあります。

耳の下を指でクルクルとマッサージしたり、顎の下のラインに沿って指で押したりして、唾液の分泌を促しましょう。

唾液は、お口の中の衛生環境を守る大切な存在です。

唾液が減ると、歯周病菌や虫歯菌が繁殖しやすい口内環境になってしまいます。

しかしながら加齢とともに唾液の分泌量が減ることがわかっています。女性は更年期を迎え、女性ホルモンの分泌量が低下すると共に、唾液の量も減ります。

体調が悪い、ストレスがある、気分が落ち込む…そんなときにも唾液の分泌量が減ります。

そんなときは、自分で唾液腺マッサージを行って唾液の量を増やしましょう。

こまめに水分補給をして、口の中を乾燥させないようにすることも大切です。

オーラルフレイユを予防して誤嚥性肺炎を回避!

キリンさん

なるほど!オーラルフレイユの予防のために、できることって色々ありますね!セルフケアも、プロケアも!

鈴木先生

そうですね。オーラルフレイユ…お口の機能の低下を防ぐことができれば、むせることもなくなりますので、誤嚥性肺炎の予防ができますね。

キリンさん

ポイントは、歯磨きと、お口の筋肉トレーニングですね!

鈴木先生

そいですね。ご自身でできない場合は介護者や看護士、歯科医や歯科衛生士のケアを受けて、オーラルフレイユの維持と改善を図ってください。

キリンさん

パタカラ体操は滑舌トレーニングにもなりそうだから、おれっちも今日からさっそくやりたいです!

記事の重要ポイントをチェック!
    • オーラルフレイルとは、歯やお口の機能が低下すること。
    • オーラルフレイルが、誤嚥性肺炎の原因になる可能性。
    • オーラルフレイルケアは、お口お衛生環境と機能の維持。
    • 誤嚥性肺炎の予防のために、歯周病の改善・予防が必要。
    • パタカラ体操などお口の筋肉トレーニングを習慣化する。