「口呼吸」で歯並び悪化?感染症のリスクも増加?原因と対策を知りたい!

お子さんのお口、ポカンと開いていませんか?
もしそうなら、もしかすると口呼吸をしているかもしれません。
わたしたち人間は鼻呼吸が基本ですが、何らかの原因があるために口呼吸が常態化してしまっているケースがあります。
口呼吸を放置していると、さまざまな健康への悪影響を及ぼしますので注意が必要です。
そこで今回は、口呼吸を効果的に対策するために、口呼吸になってしまう原因や口呼吸による悪影響について知ることから始めてみましょう。
- 子供が口呼吸をしているので気になっている。
- 子供の口呼吸は、止めさせるべき?
- 口呼吸でも息ができているのだから良いのでは?
- 口呼吸の何が悪いのか、その理由を知りたい。
- 口呼吸だと出っ歯になりやすいと聞いたが本当?
「ちゃんと口を閉じなさい!」と注意してもダメ

口呼吸ってダメなんですか?息ができているなら口でもいいんじゃないかなって思ってしまうんですけど。

口呼吸をしていると、歯並びが悪くなったり、むし歯の原因になったりします。感染症にもかかりやすくなるので要注意です。
えー、それは止めさせたほうがいいですねー。でも「口を閉じなさい」って注意しても直らないんです。

単なるクセではないからかもしれませんね。鼻や口の病気が原因で、鼻で息がしにくいのかもしれません。
えー、そうなんですね…心配。うちの子の口呼吸って何が原因なんでしょう…?

では、口呼吸が起こる原因にはどんなことが考えられるのか、また口呼吸が及ぼす悪影響について順にご説明しましょう。
口呼吸の原因は?

子供が口をポカンと開けていることに気付くたび、「口を閉じなさい!」と注意しているのに一向に直らない…とお困りになっている保護者の方もいらっしゃるのではないでしょうか?
もしそれが単なるクセであったとしても、一度ついてしまった習慣は直りにくいものです。
それでも保護者が根気よく注意すれば、子供の意識が変わり、少しは改善に向かっても良いはず。
それが見られないとなると、もしかすると口呼吸をしている原因は、鼻で息ができないことにあるのかもしれません。
風邪やアレルギー性鼻炎など
子供が口で息をしている原因は、風邪やアレルギー性鼻炎の影響で鼻が詰まり、鼻呼吸が十分にできなくなっているからかもしれません。
呼吸気が通る鼻の中に何らかの異常があると、気道が狭くなってしまうため、鼻呼吸がしにくくなります。鼻の穴にイボやしこりができている可能性もあります。
口呼吸がそういった身体の異常のサインとなって、大きな病気を早期発見・早期治療できることもあります。
唇を閉じる力が弱い
口を閉じる力が下がってしまった影響で、口呼吸が常態化してしまうことがあります。
例えば風邪やアレルギー性鼻炎で鼻づまりの期間が長く、唇の筋力が落ちてしまった時などに、息が楽にできる口呼吸のクセがつきやすいといえます。
出っ歯などお口周りの形状の影響でグッと力を込めなければ唇を閉じられないという場合も、口を閉じる力の低下につながやすい状況です。
また現代人は、やわらかいものが多い食事、ゲームや動画など身体を使わない遊びが増えたことによって、お口周りの筋力が弱くなっている傾向があります。
姿勢の悪さの影響
前かがみや猫背など、姿勢が悪い影響で呼吸が浅くなることがあります。そうなると、たくさんの空気を楽に取りいれるため、無意識のうちに口呼吸に移行してしまっているケースも。
口呼吸がクセになると舌の位置が下がってくるため、睡眠中に舌で気道が塞がれてしまう危険がでてきます。そうなると、睡眠時無呼吸症候群を引き起こす恐れもあります。
呼気がが通りやすいよう、日頃から姿勢を正す習慣をつけることが大切です。
お口ポカン。口呼吸の悪影響とは?

子どもが口をポカンと開けている時「止めなさい」って注意しても直せなくて当然ですよね。閉じたら、呼吸できなくなっちゃうかもしれないんですもん…。

そうですね。口呼吸の原因が何か知って適切な治療をするために、早めに歯科や耳鼻咽喉科で診察を受けることをおすすめします。
それがいいですねー。あと、口呼吸が健康にどんな悪影響があるのかについて、もっと詳しく知りたいですー。
口呼吸を放置していると、どんな悪影響があるのでしょうか?一つひとつチェックしていきましょう。
歯並びに影響する
口呼吸がクセになると、本来あるべき位置に舌がない影響で、お口まわりの筋力のバランスが崩れていきます。
発育途中の子供の場合は、歯並びのアーチが正しい形に広がらず、すべての歯がキレイに並ぶことができない状態に陥ってしまいます。
狭いところにひしめき合って生えてくる歯は、どうなるでしょうか?そう、ガタガタの歯並びになるのです。
歯列から飛び出したり、前歯は前方に飛び出したりして出っ歯や受け口となっていきます。
大人の場合も例外ではありません。口呼吸の影響で長い時間をかけて歯並びが悪化し、高齢になってから出っ歯になっていることに気付くケースは決して珍しくありません。
虫歯や歯肉炎の原因になる
口呼吸がクセになると、唾液が蒸発して口が乾燥します。
ドライマウスを引き起こし、唾液の分泌量が減ってしまう恐れもあるのです。
唾液には殺菌作用があるため、虫歯菌や歯周病菌を洗い流す優れたパワーがあります。
それが減ってしまうと、虫歯や歯肉炎を発症しやすい口内環境になってしまうのです。
感染症のリスクが高くなる
唾液の減少でドライマウス化すると、細菌やウイルスが外部から侵入しやすくなり、感染リスクが上がります。
感染症の予防のために手洗い・うがいが推奨されるのは、うがいで細菌を洗い流すためでもありますが、口内を潤わせることで自浄作用を働かせるためでもあるのです。
口臭が強くなる
ドライマウス化の悪影響には、口臭の悪化も挙げられます。唾液は天然のデンタルリンスといわれるほど、抗菌作用が期待できます。
口臭が気になっている人は、口呼吸を止めて鼻呼吸に戻すように心がけましょう。
だらしなく見える
口がポカンと開いていると、だらしない印象を受けます。
長く口呼吸のクセを続けていると、お口周りの筋力が弱くなるため、フェイスラインにゆがみが生じたり、頬のたるみが目立つようになったりすることがあります。
お口まわりの筋力を整えると、お顔全体の印象アップにもつながります。お口の筋肉トレーニングをして、口呼吸の改善を目指しましょう。
●「あいうべ体操」などお口の筋肉トレーニングの方法については、下記の記事に掲載されています。参考にしてください。
早めに小児歯科へや耳鼻咽喉科へ!

口呼吸の対策のために、いちばん良い方法はなんですか?

口や鼻の病気が原因の可能性がありますので、早めに小児歯科へや耳鼻咽喉科を受診してください。
やっぱり病院へ行くことが大事なんですねー。

小児歯科へや耳鼻咽喉科の担当医師の指導のもと、適切な方法でお口周りの筋肉トレーニングなどを行って、口呼吸の改善を目指してくださいね。
自己判断は危ないっていうことですねー。まずは歯医者さんへ連れていきますね。
公開中記事の投稿IDを指定してください。
- 口呼吸は「口を閉じなさい!」と注意しても治らない。
- 口呼吸は、鼻や口の病気や異常が原因の可能性がある。
- 口呼吸には歯並びの悪化や健康を害するリスクがある。
- 口呼吸の対策は、姿勢を正すことも、そのひとつ。
- 口呼吸の対策は、歯科や耳鼻咽喉科で適切な治療を。