虫歯は赤ちゃんに感染る?虫歯菌が感染りやすい時期と気をつけること
「大人の虫歯が赤ちゃんに感染ると聞いたことがあるけど、本当?」
「感染らないようにするにはどうすればいいの?」
大事な赤ちゃんに、虫歯は感染させたくありませんね。
赤ちゃんを虫歯から守るには、いくつかのポイントがあります。それさえきちんと抑えておけば、一生虫歯になりにくくなりますよ。この記事では、そんな赤ちゃんを虫歯から守るポイントについて詳しくご紹介しています。
- 赤ちゃんに虫歯が感染るって本当?
- 虫歯が感染る原因は?
- フーフー、食器、キス。どこまで気をつければいいの?
- 虫歯が感染る時期ってあるの?
- どうしたら虫歯になりにくい子に育てられる?
1. 虫歯が赤ちゃんに感染る原因

虫歯になりやすい子どもは、乳児期の周りの大人からの虫歯菌の感染が原因ということが分かっています。
元々生まれたての赤ちゃんのお口の中には虫歯は存在しません。しかし、周囲の大人の唾液や飛沫によって、知らないうちに感染してしまうのです。
じゃあ、感染させなければずっと虫歯ゼロでいられるんですか?

実際は大きくなるにつれて感染する機会が多くなってくるので、生涯まったくゼロというのはよほど良い条件が揃っている場合に限ると思いますよ。

それでも、虫歯ができにくい子に育てることはできます。
それ、教えて下さい!
2. 虫歯が赤ちゃんに感染りやすい時期は歯の生え始めから3歳まで

虫歯菌は凸凹した硬いものにしか付着することができません。歯が生える前の歯茎だけの状態のときには、虫歯菌が口の中に入ってきても唾液で流されてしまいます。
虫歯が赤ちゃんに感染りやすいのは歯の生え始めから3歳ごろまでで、これを「感染の窓」といいます。
論文には、感染の窓の時期以降は感染しにくくなるということも分かっていると述べています。
感染の窓の時期を過ぎれば、感染しにくくなるんですね〜。びっくり。

ただ、虫歯になりにくいといっても虫歯になりやすい環境はよくありません。歯磨きとか砂糖の与えすぎも注意してくださいね。
生活面でも予防は必要なんですね。
3. 歯が生える前の虫歯予防の方法
理想は、歯が生える前から虫歯予防をすることです。もしまだお子さんの歯が生えていなければ、以下のことを実行してみてください。
3-1. 赤ちゃんの歯茎ケアをする

歯茎には、意外とミルクのカスなどの汚れが溜まっていることがあります。ぬるま湯で湿らせたガーゼなどで、やさしく拭ってあげましょう。ガーゼを指に巻き付けて行うとやりやすいですよ。
歯茎のケアなんて考えたこともなかったわ!

歯が生える前からケアしておくと、歯磨きへの移行がスムーズなんですよ。
3-2. ママの虫歯ケアをする

赤ちゃんと一番接するママが虫歯では、赤ちゃんに虫歯を感染しやすくなってしまいます。まずはママの虫歯を治しましょう。初期虫歯なら丁寧な歯磨きでほとんど治ります。食べ物や飲み物、甘いものが滲みるようなら歯医者さんでの治療が必要です。
初期虫歯って自覚症状はあるんですか?

ほとんどありません。歯の色がわずかにくすんだりする程度です。鏡でチェックしてみてくださいね。
4. 歯が生えてから注意すること
歯が生えてからは、感染の窓の期間に入ります。赤ちゃんが虫歯にならないよう、3歳くらいまでは以下のことに注意しましょう。
4-1. キスはほっぺまで

かわいい赤ちゃんにはついチュッとしたくなってしまいますが、お口にするのはやめましょう。ママだけでなく、パパや同居している家族にも説明して注意してもらってください。
兄弟とかおじいちゃんおばあちゃんもですね。

そうなんです。家族全員で赤ちゃんを虫歯から守ってください。
4-2. 同じ食器を使う、回し飲みはNG!

自分が食べたスプーンや箸などで赤ちゃんに食事を与えたり、同じペットボトルやストローを使ったりするのはやめましょう。唾液がついていればそこから感染してしまいます。
スプーンやストローはやってしまいがちですね。

特に外出時などは気が緩むので、注意してくださいね。
4-3. フーフーして冷ますのをやめる

熱いものをフーフーして冷ますのはよく見る光景ですが、3歳までは極力控えましょう。息の中に混ざる飛沫は少量ですが、感染率がゼロとはいい切れません。

熱いものは予め置いて冷ましておいてくださいね。
冷蔵庫に少しの間入れておくと時短になりますね。

さすがですね。
4-4. 砂糖が入ったものを与えすぎない

乳児用の果汁ジュースやスポーツドリンクなどを与える機会も多いと思いますが、糖分が入っているので与えすぎには注意してください。
果物の糖分もダメなんですか?

砂糖ほどではありませんが、果糖も虫歯の原因になりますよ。
4-5. 食後はお茶やお水を飲ませる

離乳食以降は、食事の時に麦茶や水を用意しましょう。食事中は水分があると食べ物をふやかして飲み込みやすくなりますし、食後に飲めばお口の中の食べカスを洗い流す効果もあります。

たくさん飲ませる必要はなくて、子ども用のコップ1杯程度で十分です。
甘い飲み物ではなくて、麦茶かお水ですね。

はい。その方が味覚の発達にも役立ちますよ。
4-6. 歯が生えてきたら歯磨きを始める

歯が生えてきたら歯磨きをはじめましょう。赤ちゃんの歯は、一般的には下2本から生えてきます。前歯4本が生え揃うまではガーゼでのケアでも良いですが、横の歯が生えてきたら子ども用の歯ブラシに変えてください。
上の前歯と歯茎の間には、上唇小帯という帯のようなものがあります。ここは歯ブラシでこすると痛いので、触らないように注意しましょう。

痛い思いをすると歯磨き嫌いになる可能性があるんです。
それは大変ですね!気をつけます。
感染の窓に注意して虫歯になりにくい子に育てよう!
大人の口から赤ちゃんにもっとも虫歯が感染するのは歯の生え始めから3歳ごろまでです。この時期には今回ご紹介したようなポイントに注意して、赤ちゃんを虫歯から守りましょう。
ママだけでなく、パパ、じいじ、ばあば、兄弟など、赤ちゃんに接する機会がある人にもきちんと伝えて、皆で赤ちゃんを虫歯になりにくい子どもにしてあげてくださいね。
- 赤ちゃんの虫歯は周囲の大人の唾液や飛沫から感染する
- 虫歯に感染しやすいのは生え始めから3歳までの「感染の窓」
- 歯が生える前からガーゼでケアすると歯磨きへの移行がスムーズ
- 感染源となるママの虫歯を治療しておくことも大切
- 口へのキス、同じ食器を使うなどは避ける
- 食後にお茶や水を飲ませることで虫歯予防になる
- 果汁やスポーツドリンクを与えすぎない
- 前歯が生え揃ったら歯ブラシでケアする