歯医者さんが教える口腔機能発達不全の予防法と対処法

歯医者さんが教える口腔機能発達不全の予防法と対処法
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子どもの慢性的な口呼吸は、脳の発達や虫歯・歯並びの悪さなど、様々な悪影響をもたらします。口呼吸は主に口腔機能発達不全という病気が原因です。ただし、これは赤ちゃんの頃から予防することができます。ここでは、妊娠時から乳幼児期にかけてできる口腔機能発達不全の予防法・改善法について、ご紹介します。

INDEX
  1. 口腔機能発達不全とは?
  2. 口呼吸の予防法
    1. 妊娠時の食事で気をつけたいこと
    2. 離乳食〜手づかみ時で気をつけたいこと
    3. 食べる時の姿勢も大事
  3. 先天的な問題がある場合
  4. 口腔機能発達不全を予防して子どもの健全な成長を促す

口腔機能発達不全とは?

口腔機能発達不全とは、お口ポカン常に口呼吸をしている状態です。これは病気の一種で、クセなどではありません

口腔機能発達不全は、鼻詰まりや先天的な口や舌の異常が原因です。

舌小帯異常と上唇小帯異常
舌小帯異常(ぜっしょうたいいじょう)とは、舌裏のひだが下顎にくっついてしまっている状態です。上唇小帯異常(じょうしんしょうたいいじょう)は、前歯部分の上唇の内側が、歯茎に深く食い込んでいる状態です。共に口を閉じるのが難しく、自然に口呼吸になります。

口呼吸の予防法

鼻で呼吸することは、とても大事なことです。口呼吸が慢性化すると、脳に酸素が行き渡らなくなり、脳や頭蓋・顎骨・歯の成長を阻害してしまうのです。子どもの口呼吸を予防するには、以下のようなことに気をつけましょう。

妊娠時の食事で気をつけたいこと

子どもの口呼吸を予防するには、なんと妊娠時から気をつけることが大切といわれています。ママが口にするものは、間接的に赤ちゃんに影響するからです。

妊娠中に気をつけたい食べ物
    • 食品添加物
    • マーガリン(リノール酸、トランス脂肪酸)
    • 牛乳
    • 魚(水銀)
    • 食品保存材
    • 農薬を使っているもの
井上先生

牛乳は絶対ダメということではありません。とりすぎに注意すれば大丈夫です。

うさぎさん

おすすめの食材はありますか?

井上先生

調理する時は、アマニ油など良質な油がおすすめです。

うさぎさん

なるほど、料理全般で油を変えるといいんですね〜。

離乳食〜手づかみ時で気をつけたいこと

離乳食は流動食とは違います。栄養面に気をつけながら、歯で噛むことも自然に身に着けさせることが重要です。歯が生えてきたら、大人の食事から取り分けるのがおすすめです。赤ちゃんは大人と同じものを食べたがります。大人と同じものなら、食事の楽しさもより味わうことができるでしょう。

歯が生えてきた時の食事
    • 味の薄いもの、硬すぎないもの
    • 前歯で簡単に噛み切れる程度の柔らかさとサイズ
    • 塩分が多すぎないもの
    • 加工品ではなく素材から調理したもの
うさぎさん

赤ちゃん用に用意しなくてもいいから楽ね。

食べる時の姿勢も大事

自分で椅子に座って食べるようになったら、食べる時の姿勢も重要です。ポイントは、床に足の裏がピッタリとついていること、背中が背もたれにしっかりと付いていることです。

井上先生

足がブラブラしている状態では、しっかりと噛んだり飲み込んだりすることができません。

うさぎさん

たしかに、大人でも足がブラブラしていると食べにくいですね。

先天的な問題がある場合

先天的に舌小帯異常上唇小帯異常がある場合は、治療が必要です。軽度ならマッサージなどで徐々に改善することができます。4〜5歳くらいからは局所麻酔での手術も可能です。

井上先生

手術でくっついている部分を切り離すと、口呼吸が治ります。

口腔機能発達不全を予防して子どもの健全な成長を促す

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