赤ちゃんの乳歯はどこから最初に生えてくる?時期や順番について

「乳歯はどこから最初に生えるの?」「いつ頃から生えてくるの?」
初めての赤ちゃんを持つママは、不安や疑問がいっぱいです。歯に関しても、ちゃんと育っているか不安に思うこともあるでしょう。ここでは、赤ちゃんの乳歯が生える時期や順番について、詳しくご紹介します。
- 乳歯が生える順番が違う気がして気になっている
- 乳歯がなかなか生えてこなくて心配
- 奥歯から先に生えてきたけど大丈夫?
- いつ頃までに生え揃えばいいの?
乳歯が生えてくる順番

乳歯が生えてくるのは、一般的には以下のような順番です。
- 8〜9ヶ月頃〜:上下の前歯
- 1歳頃〜:上下の前歯の隣の歯
- 1歳半頃〜:上下の犬歯
- 2歳半頃〜:上下の奥歯
8〜9ヶ月頃〜:上下の前歯
赤ちゃんの歯は下の前歯から生え始めます。男の子は8ヶ月頃、女の子は9ヶ月を過ぎた頃から生えてきます。ただし、生え始めは個人差があるので、8ヶ月になった時点で生えてこなくても心配いりません。

これはあくまでも目安なので、他の赤ちゃんと比べて遅くても不安がることはありません。
あんよや言葉と同じで、歯の生え始めにも個人差があるんですね。
1歳頃〜:上下の前歯の隣の歯
1歳前後には、上の前歯も合わせて、上下で合計8本の前歯が生えてきます。離乳食は完了に向かい、1日3回の食事のリズムも整ってくる頃です。赤ちゃんによっては生えるのが遅いこともありますが、2ヶ月程度の遅れであれば、特に心配することはありません。

離乳食は様子を見ながら進めましょう。教科書どおりに無理に切り替える必要はなく、歯の成長に合わせることが大事です。
ママは嬉しくてつい早め早めに色々なものを食べさせたがっちゃいますけど、赤ちゃんの状態に合っていることが大切なんですね。
1歳半頃〜:上下の奥歯、犬歯
1歳半を過ぎると、生えていた前歯を1本飛ばして第一乳臼歯(上下の奥歯)が生え、次いで犬歯が生えてきます。奥歯は食べ物を咀嚼するのに重要な歯です。奥歯が生えると本格的に離乳食が終わり、大人と同じものが食べられるようになります。

奥歯の生える時期も、2ヶ月〜6ヶ月程度の個人差があります。
半年くらいの遅れなら気にしなくていいということですね。
2歳半頃〜:上下の最奥歯
2歳半頃には、最も奥の第二乳臼歯が生えてきます。乳歯の20本すべてが生え揃い、咬み合わせや歯列が完成します。噛む力は3歳頃までに完成すると言われ、体力や脳、言葉の発達などにも影響するので、この時期の噛むトレーニングはとても重要です。
トレーニングって、具体的にはどんなことをすればいいんですか?

食物繊維が豊富なごぼうやレンコン、大きめに切ったりんごや梨などでかじるトレーニングなどができますよ。
スルメとか昆布みたいな急に硬いものをあげる必要はないんですね。

子どもの歯はまだ柔らかいので、硬すぎるものはかえって歯を悪くしてしまいます。
乳歯が生える時期には個人差がある

先程からお伝えしているように、乳歯が生える時期は人によって違います。上記の月齢はあくまでも目安で、2ヶ月〜6ヶ月程度は前後することもあるので、心配いりません。また、早く生えたから優れているというものでもありません。成長のスピードに差はあっても、小学生になる頃までには皆同じように生え揃います。

検診などで周りの同じ月齢の子と比べがちですが、不安になることはありませんよ。
おおらかに構えていればいいんですね。
乳歯が生える順番が変わることがある

よくある相談で、「前歯より先に横の歯が生えてきた」「前歯より先に奥歯が生えてきた」というものがあります。教科書どおりに生えてこないと不安になるかもしれませんが、乳歯が生えてくる順番が変わるのは意外とよくあることです。
つまり、これも心配することはないんですね?

はい。特別遅い場合を除いては心配いりません。
乳歯は全部で20本、永久歯は28本

乳歯の本数は永久歯の本数とは異なります。乳歯は全部で20本、永久歯は28本で、親知らず4本を入れると32本になります。
子どもと大人で本数が違うのは、顎の大きさの問題ですか?

そのとおり。顎の成長に合わせて歯が増えるんです。それと、親知らずは人によって生えたり生えなかったりです。
親知らずは生えなくても問題ないですか?

はい。生え方によっては抜歯した方がいい場合もあります。
歯が生えてこない時に考えられる原因

1歳を過ぎても全く歯が生えてこない、あるいはいつまで経ってもある部分だけ生えてこない歯があるという場合には、別の原因が考えられます。
生えてくる時期が大幅に遅れる「乳歯萌出遅延」
大幅に乳歯が生える時期が遅れることを「乳歯萌出遅延」といいます。これには以下のような、様々な原因があります。
- 顎骨の中の歯の位置や方向の異常
- 歯の形成不全
- 萌出力の不足
- 歯茎が厚いことによるもの
その他、まれではありますが全身的な原因には、鎖骨頭蓋異骨症、カルシウム代謝傷害、ビタミン欠乏症による機能障害などもあります。

発達異常を見つけるには、レントゲンなどで歯の位置や本数を確認する必要があります。
もしも歯茎が厚くて歯が生えてこれないような時は、切開したりするんですか?

そうですね。ただし、小さな子どもの体を傷つけたくはないので、できるだけ経過観察をします。
切開は最終手段ということですね。
はじめから生える歯がない「先天性欠如」
乳歯や永久歯の一部の歯が生えてこない場合、始めから歯の種(歯胚)がないことがあります。これを先天性欠如といいます。永久歯が最初からない場合は、おとなになっても乳歯のままで過ごすことになります。

乳歯で一生を過ごすことになるので大事にしなければなりません。
歯磨き歯磨き、ですね!
2本の歯がくっついている「癒合歯」
癒合歯とは、隣同士の歯がくっついて2本の歯が1本のようになってしまう状態です。乳歯の下の前歯に時折見られることがありますが、原因は不明です。
それってそのままでも大丈夫なんですか?永久歯に影響はないんですか?

融合歯自体は問題ありません。ただ、生えてくる永久歯の数が少ないことがあります。それと、2本分なので生え変わり時期にうまく抜けないことがあります。
乳歯が生える順番はおおらかに見守りましょう
こどもの成長スピードは、人によって違います。それは歯も同じで、乳歯が生える順番が多少入れ替わっても問題ありません。生えてくる時期に関しても、半年くらいは前後すると思っていると気が楽ですね。あまりにも心配な時は、歯医者さんに相談するのも一つの方法です。お近くの小児歯科や、小児も扱っている歯医者さんに相談してみましょう。
- 乳歯が生える順番は下の前歯、上の前歯、奥歯、犬歯、最奥歯の順
- 最初の乳歯は8〜9ヶ月頃に生え始める
- 全部の乳歯が生え揃うのは2歳半が目安
- 歯が生えるスピードには個人差があるので神経質にならなくて良い
- 乳歯が生える順番は入れ替わることがある
- 先天的な問題で歯が生えない、大幅に遅れる場合もある