子どものうちに始める矯正の8つのメリットと4つのデメリット

矯正は子どものうちに終わらせておいたほうがいいと言われますが、それはどうしてなのでしょうか?子どもの歯並びを改善したい人、子どもの矯正について不安を持つ人は、ぜひこの記事を読んでみてください。子どもの矯正のメリットとデメリットが分かりますよ。
- 矯正は子どものうちからした方がいい?
- 矯正装置は痛そうだからかわいそう
- 子どものうちに矯正するメリットとデメリットを知りたい
- 矯正は何歳からできるの?
子どもの矯正のメリットは8つ!
まずはメリットからみていきましょう。子どものうちに行う矯正には、多くのメリットがあります。
1.抜歯しないで済む

ある程度顎や頭蓋骨が成長してからの矯正では、歯が並ぶスペースが足りない時は抜歯してスペースを確保するのが一般的です。しかし、成長段階にある子どものうちなら、成長に合わせて歯を並べていくことができるので、抜歯せずに矯正することが可能です。
成長に合わせて歯を並べるって、具体的にはどうやるんですか?

顎を少しずつ広げながら行える矯正装置があるんですよ。
そうなんですね。
2.永久歯が正しく生える

矯正では、乳歯が抜けるタイミングをコントロールすることができます。乳歯がいつまでも残っている状態では、永久歯が正しく生えてくることができません。永久歯が残っている乳歯を避けてズレて生えてこないように、うまくコントロールして永久歯を正しい位置に生えるようにできます。

逆に乳歯が早く抜けてしまった場合は、永久歯が生えるスペースを確保して狭くならないようにします。
なるほど、そういうこともあるんですね。
3.発声や発音が正しくできる

すきっ歯や出っ歯、受け口など歯並びが悪いと、声がこもる場合やサ行やタ行がうまく発音できない場合があります。歯並びがきちんとしていれば、滑舌もよくなりしっかりと聞き取れる発音になります。
ガチャガチャの歯並びの場合も聞き取れないことがありますね。

そうですね。発音は歯並びとはあまり関係ないように思うかもしれませんが、実はとても関係があるんです。
4.口呼吸を回避できる

歯並びが悪く口を閉じることができないと、常に口呼吸になってしまいます。口呼吸の人は、風邪を引きやすい、虫歯になりやすい、集中できないなど様々な弊害を引き起こします。

歯並びだけでなく、骨格が原因のこともあるので、早めに矯正治療をすることが重要です。
お口ポカンって、ただのクセじゃないんですね〜。

そうなんです。気になる人は歯医者さんに相談してくださいね。
5.顔のバランスが整う

咬み合わせが悪いと、左右の顔のバランスが均等に成長しないことがあります。当然、歯並びも悪くなります。子どもの時期に咬み合わせを矯正してバランスを整えることが可能です。

咬み合わせの悪さを放置しておくと、どんどんバランスがの悪さが拡大してしまうんです。
そ、それは大変ですね…。
6.全身のバランスが整う

咬み合わせの悪さは、顔のバランスを崩すだけではありません。顎の骨は首から下の全身とつながっています。例えば左の顎骨の高さが右より低いと、左半身の肩が下がり、背骨が歪んで腰や膝に負担がかかるなどあらゆる骨の発達に影響を及ぼしてしまうのです。

顎の骨は、ちょうど頭と顔から下全部の骨をつないでいるんですよ。
本当ですね!そんなふうに考えたことありませんでした。
7.治療期間が短くて済む

ある程度成長してからの矯正治療は、歯がなかなか動かないので時間がかかります。しかし、3〜10歳頃までに矯正治療を始められれば、骨の成長とともに矯正治療を進められるので、時間を短縮することが可能です。
どうして早く始めると時間が短くできるんですか?

歯を並べるスペースを作りながら矯正できるからです。成長が進んでいると、スペースを確保するための時間と、その後歯を動かすという2段階の治療になります。
なるほど、小さいうちにやれば第一段階だけで済むんですね。
8.自信につながる

子どもは思春期になると、容姿や人の目が気になり始めます。そういった時期を迎える前に矯正を終えられれば、思春期以降の自信につながるでしょう。

子どもの頃からの出っ歯とかガタガタの歯並びでコンプレックスに悩む人は結構いるんですよ。
子どものうちに矯正していると人生も変わりそうですね。
子どもの矯正の4つのデメリット
デメリットについてもしっかりと理解しておきましょう。
1.一時的に歯並びが悪くなることがある

症状によっては顎の成長に合わせて歯を動かしていくため、一時的に歯並びが悪くなることもあります。

ただ、治療後にはきれいになるので安心してくださいね。
そうなんですね、分かりました。
2.取り外しができない装置は歯磨き練習が必要

ブラケットワイヤー矯正などの取り外しができない矯正装置の場合、装置の影などに食べカスがつまったり歯垢がつきやすくなったりします。通常の歯磨きでは取り除けないので、歯磨きの練習が必要となります。

矯正時は歯磨きの仕方も分かりやすくレクチャーします。
それなら心配ないですね。
3.治療期間が長引くことがある

顎の発達のピークは中学生から高校生になる頃です。症状によってはその頃まで経過観察が必要となることがあり、通院期間が長引くこともあります。
症状によってはということは、全てがそうではないということですか?

そうですね。治療方法はその人の症状に応じてのことなので。
4.再治療が必要になることがある

顎や歯の成長が、最初に立てた治療計画どおりにいかないことがあります。予想以上に発達する場合や急に成長が止まってしまう場合などは、再治療が必要となることがあります。
そういうこともあるんですね。

そうなんです。人間のことなので、こればかりはどうしようもありません。
不安なことがあれば小児歯科に相談しましょう
子どもの矯正装置は昔に比べて種類が豊富になり、痛みが少ないものも出てきました。何十年という一生の健康を数年程度で手に入れることができるとしたら、そして早く始めるほど短くて済むと思えば、早期に開始するに越したことはないでしょう。こどもの矯正について不安や気になることがあれば、気軽に小児歯科に相談してみましょう。親が治療についてよく理解していれば、親子で治療を頑張ることができますよ。
- 抜歯しないで矯正できる
- 永久歯が正しく生える
- 発声や発音が正しくできる
- 口呼吸を回避できる
- 顔のバランスが整う
- 全身のバランスが整う
- 治療期間が短くて済む
- 自信が持てる
- 一時的に歯並びが悪くなることがある
- 取り外しができない装置は歯磨き練習が必要
- 治療期間が長引くことがある
- 再治療が必要になることがある