インプラントが取れた、抜けた!対処法や病院探し、気になる費用は?

インプラントが急に抜けたら、気が動転してしまいますね。しかし、ここは落ち着いて対処をしましょう。抜けた部位や現在の状況を確認して対応する必要があります。この記事では、インプラントが抜けた時の応急処置の方法や病院の探し方をご紹介しています。インプラントが抜ける原因や長持ちさせるための予防法もお伝えしていますので、ぜひ参考にしてみてください。
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もっとも多いのは上部パーツが取れるケース

インプラントが抜ける場合で多いのは、上部パーツが取れて人工歯が抜け落ちるケースです。インプラントの構造はおおまかに、骨とくっついている本体、上部の人工歯部分、その2つをつなぐ接続パーツ(アバットメント)から成り立っています。
ただし、骨や周囲の組織が痩せて、ある日スポッと本体ごと抜け落ちるケースもあります。

どの部分が抜け落ちたかで、対応も変わってきます。
冷静に判断することが重要ですね。
抜けた部位別の病院に行くまでの応急処置
では、インプラントの抜けた部位別の対応を詳しく説明していきます。
人工歯が抜けた場合

人工歯が抜けた場合は、自分で戻そうとせずに病院に持っていきましょう。抜けたものはジッパー付きのビニール袋などに入れて保管します。ティッシュなどにくるむと乾いてくっついてしまうことがあるので、小さなビニール袋やプラスチック容器などに入れてください。ジッパー付きがない場合はふつうのビニール袋の口を縛るのでもOKです。
ネジ式の場合は自分で戻せるかもしれませんが、部品と部品を除菌せずにそのまま戻してしまうと細菌感染する恐れがあります。抜けたあとのアバットメント部分も、舌や手で触らないようにしてください。

この場合はインプラント本体と接続パーツが残っているので、治療は比較的簡単です。
そうなんですね。全部このパターンだといいですね。
接続部分から抜けた(取れた)場合

接続部分はアバットメントと呼ばれる小さな部品です。アバットメントが抜けた場合、上部の人工歯もくっついている状態のはず。なくさないように2つがくっついた状態でジッパー付きの袋や小さな密封容器などに保管し、病院に持っていきましょう。

この場合も、できるだけ早めに病院に行ってください。
細菌が入るかもしれないからですね。
インプラント本体が抜けてしまった場合

インプラント本体は、通常は骨に埋まっている長い形状のものです。この部分が抜けた場合は早急に病院に連絡を入れて受診してください。また、自分で戻すことは絶対に避けましょう。雑菌が入るリスクがあるのはもちろんですが、不具合が生じてより複雑な治療にもなる原因にもなります。
インプラント本体が抜けた場合は、本体の上に接続パーツと人工歯がついているはずです。すべてをジッパー付きビニール袋や密閉容器に入れて、受診の際に持っていきましょう。場合によっては抜けたものを再利用することが可能です。
また、本体が抜けた部分を舌や手指で触らないようにしましょう。細菌感染の恐れや、インプラントをもとに戻せなくなることがあります。

本体が抜けたらびっくりすると思いますが、慌てずに対応してください。
なくさないことと触らないことに気をつけます。
インプラントが抜けた際の病院の探し方

インプラントが抜けたタイミングが手術して間もない時や、保証期間内の場合には、基本的には治療した病院に行きます。しかし、治療に納得がいかない・不安があるという場合には、ほかの医療機関を探すことも可能です。セカンドオピニオンを希望すれば、他院の紹介もしてくれます。
自分で探す場合は、大学病院や口腔専門病院が良いでしょう。設備が整っていて、経験も豊富な医師がいるので信頼できます。また、日本口腔インプラント学会などの学会に所属する病院を探すという方法もあります。
なお、インプラントには様々なメーカーがあり、医療機関によって取り扱うメーカーが異なるので注意しましょう。

ほかの病院に行くときは、必ず自分のインプラントメーカーの取り扱いがあるか確認してください。
なるほど、参考になります。
インプラント再治療にかかる費用

インプラントの再治療は、保証期間内であれば無償や低額で行ってもらえることがほとんどです。ただし、インプラントは自由診療なので、他院でする場合や保証期間外の再治療は病院によって治療費が異なります。また、治療部位によっても異なるため、最初に電話で確認すると良いでしょう。
他院だと保証は使えないんですか?

保証が病院独自のものでなくメーカー保証等の場合は使える可能性が高いです。
インプラントが抜ける原因

インプラントが抜ける原因は様々ですが、以下のような原因が考えられます。
- インプラント周囲炎
- アバットメントの破損
- 喫煙による血行障害
- 歯以外の疾患の影響
- 埋入時にダメージを受けた可能性も
インプラント周囲炎が重症になると、インプラント本体を支えるべき骨が吸収されてなくなり、ある日突然抜け落ちることがあります。喫煙による血行障害も、インプラント周囲炎の原因です。上部が抜けてしまうのは、アバットメントの損傷によるものが大きいでしょう。
また、合併症や埋入時になんらかのダメージを受けて細菌感染した場合も、インプラント脱落の原因になることがあります。

インプラントがグラグラしたら、すぐに歯医者さんに行くのがおすすめです。
抜ける前に、ですね。
インプラントを長持ちさせるためには?

インプラントを長持ちさせるには、日頃から以下のようなことを心がけましょう。
- 歯みがきを怠らない
- 定期メンテナンスを受ける
- 喫煙・飲酒を控える
インプラント周囲炎はプラークが原因です。歯みがきで口内の清潔を常に保っておけば、周囲炎になるのを防げます。喫煙は歯ぐきの血行を悪くして周囲炎に気づきにくくし、骨との結合を妨げるので、インプラントを入れたらタバコはやめたほうが得策です。飲酒は利尿作用があるので唾液を減少させます。唾液には抗菌・殺菌作用があるので、いつも口の中を潤しておくのが理想です。
また、定期メンテナンスに通っていれば、ちょっとした異変にも早い段階で気づくことができ、専門的なクリーニングもしてもらえるので一石二鳥です。

歯みがき時は歯間ケアも忘れずに行いましょう。
インプラントが抜けたら的確な対応をして病院へ!
インプラントが抜けたら、まずはこの記事でご紹介したことを参考に、的確な対応をして病院に連絡しましょう。くれぐれも、抜け落ちた部品はなくさないようにしてください。
- インプラントのどの部分が抜けたかで対応が異なる
- いずれの場合もジッパー付きビニール袋や密閉容器などに入れて保管する
- 抜けた部分を舌や手指で触らない
- 保証期間内は治療した病院で無性に近い形で再治療してくれる
- 保証期間外の場合は抜け落ちた部分や医療機関によって治療費が異なる
- 自分のインプラントと同じメーカーを取り扱う医療機関でしか再治療できない
- 抜け落ちないようにするには口内ケアや定期メンテナンスがおすすめ