インプラントをやり直したい!リカバリーの方法とよくあるトラブル

インプラントがなんだかグラグラする、痛みなどがあると不安になりますね。せっかくインプラントを入れても、トラブルがあったらやり直しが必要になる場合もあります。ここでは、リカバリー(再治療)の方法や手術後のよくあるトラブルについて、詳しく説明していきます。
- インプラントを入れたがなんだか違和感がある。
- インプラントの手術後グラグラする。
- インプラントの歯で噛むと痛みがある。
- インプラントが欠けた・折れた。
- インプラントをやり直したいけど他院でもやってくれるのか知りたい。
インプラントのリカバリーの方法
インプラントのリカバリーをする際には、治療をしたのと同じ医療機関で行うか、別の医療機関で行うかで異なってきます。
同じ病院でリカバリーを行う

インプラント治療をした直後や、数カ月後から1〜2年くらいに異変に気づいた場合は、通常ならば治療した病院や医院でリカバリーを行います。インプラント治療には基本的に保証がついているため、保証期間内であれば無償でやりなすことが可能です。

経過を見て、医師がリカバリーするかどうかを判断します。
必要と診断された時にリカバリーするんですね。
別の病院でリカバリーを行う

インプラントのトラブルを抱える人の中には、治療結果が思っていたのと違う、治療した病院との信頼関係に問題があると感じている人もいるでしょう。そうした場合には、他院で治療したインプラントのリカバリーを行っている病院や医院を探すのがおすすめです。中にはリカバリー専用のセンターを設けている歯科医療機関もあります。
他院だと保証は使えないのでは?

メーカーや第三者機関の保証なら使えますよ。
時間経過によって異なるトラブルの対処法
リカバリーを考えるくらい何かのトラブルに困っている時には、まずは以下のような対処をしましょう。
手術後すぐにトラブルが出た場合

手術後すぐにトラブルが出た場合は、なるべく早く治療した病院に連絡しましょう。自己判断で様子を見ていると後で取り返しのつかないことになる恐れがあります。
痛みや腫れが出た場合は、濡れタオルや冷却シートなどで冷やすと症状が和らぐことがあります。ただし、保冷剤や氷などで冷やしすぎると、血行が悪くなり症状が悪化することがあるので注意しましょう。
連絡して様子見と言われれば安心ですね。

そうですね。とりあえず、まずは電話してみてください。
治療後時間が経ってからトラブルが出た場合

治療してから何年後かにトラブルが出た場合、基本的には治療した病院に相談するのが最善です。しかし、治療に不安がある、信頼関係が崩れてしまったなどで相談しにくい場合は、他院を受診するという方法もあります。その場合は予め電話で状況を相談しましょう。
ただし、自分のインプラントが、受診したい医療機関で取り扱っていないこともあります。その際には取り寄せに時間がかかったり、断られたりすることもあるため、インプラントのメーカーは必ず確認してください。

日本口腔インプラント学会に入っている病院なら日本全国どこでも同じメーカーを扱っています。
それは探しやすいですね。
インプラントのよくある8つのトラブル
インプラントのトラブルには様々なものがありますが、自然に収まるものとリカバリーが必要なものがあります。
顔にアザができる

インプラントの手術後すぐに頬にアザができた場合は、徐々に消えていくので心配いりません。アザができるのは、手術による内出血や服用している薬などによるものです。一時的なものなので自然に収まります。

アザができるとびっくりすると思いますが、2〜3日で消えることがほとんどです。
なるほど。頬のアザならマスクで隠せますね。
違和感がある・発音がしにくい

手術直後は、どうしてもインプラント部分に違和感があったり、発音しにくくなったりすることがあります。ただ、被せものやかみ合わせに問題がある場合もあるので、違和感などが続くようなら医師に相談しましょう。病院では一時的なものなのか、治療に問題があるのかを確認する検査を行います。
一時的というのはどのくらい様子を見ればいいものなんですか?

1週間くらい様子を見て、おかしいなと思ったら相談してみてください。
インプラントの歯で噛むと痛む

インプラント治療は外科手術を伴うため、術後すぐは痛みが出やすいです。そのため鎮痛剤が処方されますが、中には体質などにより処方された鎮痛剤を飲み終わっても痛みが引かない人もいます。そのような場合には、医師に相談すれば鎮痛剤を追加してもらうことが可能です。痛みは我慢せずに、なるべく早く相談しましょう。

手術直後はまだ安定していないので、インプラントの歯で噛むと痛みの原因にもなります。
なるほど、わかりました。
インプラントの歯がグラグラする

インプラントの歯がグラグラする場合、多くはインプラント上部のネジが緩んでいることが原因です。インプラント本体は歯に埋め込んでいるので基本的にはグラつくことはありません。しかし、上部のグラつきを放置しておくと、細菌が入り込んでインプラント周囲炎になる危険性があるため、できるだけ早めに歯医者さんに行きましょう。
今までなんの問題もなく使えていたのに、10年以上経ってからグラグラしてきた場合には、インプラント周囲炎になっている可能性があります。インプラント周囲炎とはインプラントの周辺組織が歯周病になってしまう病気で、早急な対応が必要です。
そのままにしておくとどうなるんですか?

周囲炎が進んで骨がどんどん痩せていきます。なるべく早い段階で治療してください。
歯ぐきが腫れる・出血する

手術直後は、一時的な生体反応で歯ぐきが腫れることがあります。ただし、常用している薬との反応やホルモンバランス、細菌感染などによって腫れている可能性もあるので、状態がなかなか落ち着かない場合には病院に連絡してください。
何年も経ってから腫れや出血が出た場合には、インプラント周囲炎になっている可能性があります。

周囲炎は軽度なら洗浄して落ち着かせることができるので、なんにせよ早めの受診をおすすめします。
なるほど、よくわかりました。
顎が痩せてくる

インプラント周囲炎になると、細菌がインプラントと骨の間などに繁殖し、骨が溶かされて顎が痩せてくることがあります。骨が痩せるとインプラント本体が見えてきたり、症状が重い場合にはインプラントが抜け落ちてしまうこともあります。
埋めていた骨がなくなってくるってことか。怖いなぁ。

顎が痩せてくると人相も変わってきます。
インプラントが折れる・割れる

突発的な事故などでインプラントが折れたり割れたりしてしまった場合には、口内を傷つける可能性があるため、すぐに連絡して受診してください。

運動で顔面を強打したケースなどはけっこうあります。
アスリートとかかな。
インプラントが取れる

治療して短期間のうちにインプラントが取れてしまうことはそうそうありませんが、万が一取れてしまった場合は骨と結合しきれていない可能性があります。その場合はリカバリーが必要なので、医師に連絡しましょう。
治療してから数年たった後にインプラントが抜け落ちてしまった場合は、インプラント周囲炎によって自然に抜け落ちてしまったと考えられます。
結合しきれないということもあるんですね。

手術後に舌や指で頻繁にいじると、結合しにくくなるので注意しましょう。
インプラントのトラブルが起きたら医師に相談してみよう
インプラントのリカバリーを希望する際には、基本的には治療した医療機関に相談します。ただ、何らかの理由で相談しにくい場合には、他院を当たってみるのも良いでしょう。その際には詳しい状況説明と、インプラントメーカーの確認を忘れずに。
- インプラントのトラブルは直後なら自然に収まる事が多い
- 何年も経ってからのトラブルはインプラント周囲炎の可能性大
- リカバリーを治療した医院で行う場合は保証期間内なら無償
- リカバリーは通常は治療した医院で行うが、他院でも可能
- 経年後のトラブルはできるだけ早い対応が必要