インプラント手術の成功率は何パーセント?何を基準に成功っていうの?

インプラントにしたいけれど手術が怖くてためらってしまうという人は多いものです。この記事ではインプラント手術の成功率や成功の基準、インプラント手術のリスクなどについて説明していきます。何事にもプラスとマイナスがあります。インプラント手術の良い面悪い面を知り、納得した上で検討すると良いでしょう。
- インプラントをしたいけど手術が怖い。
- インプラントは失敗することもあるの?
- インプラント手術の安全性はどれくらい?
- インプラント治療で考えられるトラブルってどんなもの?
インプラント治療の成功率は97%

インプラント治療の成功率は95〜99%といわれています。インプラント治療を専門的に行っている歯科医院では、概ね95%以上の成功率を示しています。また、スイスのベルン大学で行われたストローマン社の臨床研究では、自社製品の成功率は97%、生存率は98.9%というエビデンスを発表しました。
世界500万人以上の患者さんに1000万本以上使用されており、世界シェアナンバーワンともいわれており、極めて高いインプラント手術の成功率を誇ります。
多くの歯科医師からも「インプラント周囲炎になりにくく長持ちする」と高評価を得ており、科学的根拠に基づく厚い信頼を持つインプラントメーカーです。

インプラントの権威、ITI学会による徹底したエビデンスも発表されています。
ストローマン社ってインターネットでもたびたび見かけますね。
インプラントの成功の基準とは?

インプラントの成功基準は、現在は1998年のトロント会議で定められたものです。また、日本口腔インプラント学会と厚生労働省からは、患者さんの状況や治療目標の達成状況を記録する「インプラント治療のチェックリスト」が出されています。インプラント治療はこの指針にしたがって安全に留意しながら行われます。
インプラントは患者と歯科医師の両者が満足する機能的、審美的上部構造をよく支持している。「Google」より引用
インプラントに起因する痛み、不快感、知覚の変化、感染の兆候などがない。
臨床的に検査する時、ここの連結されていないインプラント体は動揺しない。
機能開始1年以降の経年的な垂直的骨吸収は1年で0.2mm以下である。
インプラント治療のリスクやデメリット

インプラント治療の一番のリスクは、外科手術を伴うことへの心身への負担といえるでしょう。ほぼ失敗することはありませんが、やはり絶対完璧とは言い切ることはできません。
また、術後の経過によっては腫れや痛みが出ることもあります。治療期間は3ヶ月〜1年近くかかりますし、治療費もまとまった費用が必要になるので、事前の確認や準備をしておくことをおすすめします。

医師は細心の注意を払いますが、永久に絶対大丈夫といえる治療はないに等しいです。
なんでも絶対はありませんからね。
インプラント治療で起こりうるトラブル
成功率の高いインプラント手術ですが、まれに以下のようなトラブルが起こることもあります。
細菌感染

インプラント体と骨のわずかな隙間などに細菌が入り込むと、感染を起こすことがあります。細菌感染を予防するためには以下のような項目に注意しましょう。
- 感染対策を徹底している医院を選ぶ
- 手術前にしっかりと虫歯や歯周病の治療を行っておく
- 手術前に歯みがきや洗口液、うがい薬などで口内を清潔にしておく
インプラントの専門知識や技術に優れた歯科医院では、オペ室や専用治療室を確保しています。そうした特別な部屋がない場合は同じ時間帯にほかの患者さんの予約を入れずに貸し切り状態で行うなど、感染を防ぐ対策をしています。

とにかく細菌感染を徹底している医院を選びましょう。
選ぶときから自分で確認することが重要なんですね。
神経の損傷

神経に影響が出て、麻痺などが残ってしまうケースです。こうしたトラブルは、事前にCT撮影で顎周りの組織を立体的に撮影せずに手術を行った際、実際に起こっています。
インプラント治療を受ける際は、CTや3Dレントゲンなど精度の高い設備が整っている歯科医院かどうかを確認しましょう。

設備は歯科医院によって異なります。
どこも同じようなものがあると思っていましたが違うんですね!
痛み

インプラントの手術中は麻酔が効いているので痛みはほぼ感じませんが、麻酔が切れると多少の痛みや腫れが出ることがあります。医師はできるだけ痛みや腫れが出ないように工夫していますが、骨移植や増骨など大がかりな手術になるほど、痛みや腫れの出現も比例します。
インプラント治療に伴う痛みは処方された痛み止めなどを飲んでいるうちに次第に引いてきますが、時には治療が適切でなかったり、感染ややけどが生じたりしたせいで異常陣痛が起こる可能性があります。

インプラント手術は繊細なので、知識と経験が豊富な医師を選ぶことをおすすめします。
なるべく熟練の医師にやってもらいたいですね。
インプラント周囲炎

インプラントは「インプラント周囲炎」という病気にかかりやすいという特徴があります。インプラント周囲炎とは、天然歯でいう歯周病のようなものです。インプラント周囲炎にかかるとインプラントを支える骨が吸収されて徐々になくなり、放置しておくと最終的には骨がなくなってインプラントが抜け落ちてしまいます。
インプラント周囲炎の予防は、歯周病と同様にプラークを作らないことです。毎食後と就寝前の歯みがきや歯間ケア、定期メンテナンスでの専門的なクリーニングを行いましょう。

予防は特別大変なものではなく、しっかりとオーラルケアをしていれば十分です。
普通に習慣づけてやっていればいいんですね。
インプラントの破損や脱落

インプラントを埋入する際に十分な深さまで埋入しないといったケースや、あとになってからパーツ同士を接続する部分や被せものが欠けたり割れたりすることがあります。原因としては、インプラントの配置や精度が悪く、インプラントと骨とが結合できていないこと、噛む力がかかりすぎることなどが考えられます。

予後を見てもらうためにも、定期メンテナンスで確認してもらってください。
そういう意味でも定期メンテナンスは重要なんですね。
その他のトラブル

歯を支えている歯ぐきは年月の経過とともに痩せていき、形状が変わっていきます。これは誰にでも起こることです。歯ぐきが下がったり加齢とともに口元が変化して、治療当時と見た目が変わることがあります。
また、噛む力が強いと、噛み合わせる反対側の歯や周辺の歯が摩耗していくケースなどもあります。

噛み合わせは十分に計算しますが、人間は計算通りにいかないので時にはこのようなことが起こります。
それは仕方ないですよね。
インプラントを成功に導く「メンテナンス」
インプラントは天然歯のように自浄作用がないため、細菌感染しやすいという特徴があります。ひとたびインプラント周囲炎にかかると治療が困難なので、何よりも予防が重要です。

メンテナンスはインプラントを長持ちさせる秘訣です。
歯医者さんで行う「プロケア」

プロケアは、歯科医院にある専用機器で行うクリーニングです。セルフケアでは届かない場所までしっかりとクリーニングしてくれるので、口内の清潔を保つことができます。

インプラントの人だけでなく、健康な人の間でもプロケアは広まりつつある習慣です。
積極的に健康を保つのはいい傾向ですね。
自宅で行う「セルフケア」

セルフケアは、毎食後の歯みがきや歯間ブラシなどを用いた歯間ケアのことです。インプラント埋入直後は歯みがきができないので、液体洗口剤などを用いると良いでしょう。

インプラントは健康な歯と同様にセルフケアをしっかりとしましょう。
成功率の高いインプラントはその後が肝心!
インプラントは成功率の高い治療ですが、それでもまれにトラブルが起こることはあります。トラブルを回避するためには、歯科医師に分かるまで説明を求めることです。医師は分かりやすく説明しているつもりでも、つい専門用語などを使ってしまうことがあります。「こんな質問していいのだろうか…」と遠慮せず、納得のいくまで質問すると歯科医師も助かるのです。
インプラントを入れた後は、しっかりとメンテナンスをして長持ちさせましょう。
- インプラント手術の成功率はとても高い
- インプラントの成功の基準は学会で定められている
- インプラント手術はまれに感染や神経損傷などのトラブルも起こる
- インプラントはインプラント周囲炎になりやすい
- インプラントを長持ちさせるにはメンテナンスが必須