インプラントに種類ってあるの?インプラントの失敗しない選び方

インプラントに種類ってあるの?インプラントの失敗しない選び方
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インプラントのメーカーは、国内外で約200種社以上といわれています。そのうち厚生労働省の認可を得ているのは約30社。インプラントは個人輸入も可能なので、粗悪なインプラントを格安で扱っている歯科医院もないとは言えません。インプラントは決して安い買い物ではないからこそ、できるだけ長持ちのする、そしてアフターケアも万全なものを選びたいものです。

この記事では、インプラントの材質の違いや特徴、主要なインプラントメーカーを説明し、インプラントの賢い選び方をご紹介します。

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    • 病院やクリニックによって取り扱うインプラントが違うと聞いた。
    • インプラントにはどんな種類があるのか知りたい。
    • インプラントの種類の各特徴を知りたい。
    • インプラントって自分でメーカー指定できるの?と思っている。
INDEX
  1. インプラントの材質や形、加工による違い
  2. インプラントの種類は結局のところメーカーによる
  3. 主流な海外製のインプラントの特徴
    1. ストローマン社
    2. ノーベルバイオケア社
    3. ジンマー・バイオメット・デンタル社
    4. アストラテック社
  4. 日本製のインプラントの特徴
    1. 京セラメディカル社
  5. 費用を節約できるオールオンフォー
  6. 歯科医師が技量を発揮できるインプラントを選ぼう!

インプラントの材質や形、加工による違い

インプラントはメーカーによって使われている材質や形状が異なります。それぞれのメーカーの理念によって良いと思うものを扱っていて、歯科医師は自分の理念に近い考え方のメーカーを取り扱っているわけです。

材質の特徴を言いますと、以下のようになります。

材質の違いによる特徴
    • 純チタン・チタン合金:顎の骨とよく融合する
    • ハイドロキシアパタイト:骨との結合が強い
形の違いによる特徴
    • スクリュータイプ:螺旋のようなネジ状なので骨組織との接触面を増やせる
    • シリンダータイプ:ネジのような凹凸がなく骨に埋め込みやすい
    • バスケットタイプ:空洞になっていて骨組織が内部に入り込み結合力に優れる
加工の違いによる特徴
    • 粗加工:骨との融合性を高める
    • なめらか加工:骨との接合部分を増やす
    • ハイドロキシアパタイトをコーティング:早期結合に誘導する
ライオンさん

こんなに種類があるんですねえ。

細谷先生

それぞれメリットとデメリットがあります。どれを選ぶかは医師の方針によります。

インプラントの種類は結局のところメーカーによる

インプラントは材質、形状、加工方法など、様々な組み合わせが考えられます。それぞれのメーカーは日々進化し続けており、ひとつのメーカーが独自の製法で生み出したシステムを他社が追随するなど、お互いにしのぎを削っています。

歯科医師は自分が良いと思うメーカーを取り入れて扱っているため、よく調べてから受診しないと希望するインプラントメーカーで施術してもらえません。

細谷先生

近所だからと選んでも、そのクリニックで希望するインプラントを入れてもらえるかどうかわからないということです。

ライオンさん

先に下調べしておく必要があるんですね。

主流な海外製のインプラントの特徴

では、具体的にどのメーカーがどんな特徴を持っているのかをご紹介します。今回は、現在日本で取り扱っている海外の主要メーカー4社と、日本のメーカーを取り上げています。

ストローマン社

創業1954年という歴史を持ち、精密機器の生産で有名なスイスのメーカーです。世界で500万人以上の患者さんに1000万本以上使われているため、世界シェアナンバーワンと言われており、極めて高い手術の成功率を誇ることでも知られています。

多くの歯科医師から「インプラント周囲炎になりにくいため長持ちする」と支持されており、インプラントの権威といわれる非営利団体ITI学会からも徹底した学術研究が発表されています。つまり、ストローマン社は、科学的根拠に基づいた信頼の厚いインプラントメーカーと言えます。

細谷先生

ストローマン社は個人のインプラントのデータを共有していて、引っ越し先の病院でもスムーズに治療ができます。

ライオンさん

それはありがたいですね。

ノーベルバイオケア社

1965年にブローネマルク博士が発見したチタンと骨との融合性をもとに、世界ではじめて製品開発を行った会社です。歯科医療の先進国スウェーデンの会社で、世界・日本ともにトップシェアを誇ります。

世界のあらゆるインプラントの基盤を築き、国際的な学会での症例発表も豊富なので、常にインプラント界を牽引する歴史あるメーカーです。オールオン4(フォー)という新しいインプラントの開発にも長けており、永続的に発展するインプラントメーカーとして期待されています。

細谷先生

オールオン4については後ほど詳しく説明しますね。

ライオンさん

それは楽しみです。

ジンマー・バイオメット・デンタル社

通称ジンマー社は、1927年創業のアメリカ合衆国インディアナ州にある筋骨格系のヘルスケアカンパニーです。ジンマー社の「3iインプラント」は表面の特殊構造によって、顎の骨が良くない状態でも融合しやすいインプラントとして、FDA(米国食品医薬品局)に認められています。FDAとは、この機関の認可が降りなければ医薬品や医療機器、食料品、化粧品などの販売や輸入ができないほどの重要な機関です。

ライオンさん

つまり、国からもお墨付きのメーカーということですね。

細谷先生

そのとおりです。

アストラテック社

アストラテック社は、世界的な製薬・医療機器メーカーであるスウェーデンのアストラゼネカ社のグループ会社です。このメーカーのインプラントの特徴は、生体親和性に優れた純チタンを使用しており、歯に埋め込むインプラント本体と、歯の部分にあたる上部構造の連結部分の強度にあります。

周りの骨に圧がかかると骨吸収という骨の破壊が進むのですが、アストラテック社のインプラントは骨吸収が非常に少ないことがメリットです。見た目の劣化も防止するので、長期にわたる安定した使用感が評価されています。

ライオンさん

どのメーカーも甲乙つけがたいなぁ。

細谷先生

そうなんです。だから、あとは医師が何に重点を置くかなんです。

日本製のインプラントの特徴

インプラント先進国の欧米製品は、欧米の人の骨格にあわせて作られているため、ときには日本人の口の状態に合わないこともあります。もちろん、歯科医師はその点まで考慮して適切に治療を行うため、問題はありません。

ただ、日本製のインプラントは始めから日本人向けに開発されているため、日本人の顎に合いやすい規格となっています。国産ならではのメリットとしては、修理やメンテナンスの際に部品が手に入りやすいことや、アフターケアなどサポート体制にも信頼がおけることでしょう。繊細なものづくりに定評のあるメイドインジャパンの安心感は、強い魅力があります。

ライオンさん

たしかに日本製っていうだけでなんか安心ではあるなぁ。

京セラメディカル社

国産インプラントの老舗といえば、1978年に日本で初の歯科インプラントを販売した京セラメディカル社です。特徴は、歯と骨の主成分であるハイドロキシアパタイト表面にコーティングしたインプラントです。骨量が少ない部分にも埋め込みやすく、もともと顎の骨が薄くて少ない日本人に適したインプラントを開発しています。

細谷先生

京セラは国内ナンバーワンのシェアを誇ります。

ライオンさん

京セラってインプラントも作ってたんですね。

費用を節約できるオールオンフォー

オールオン4(フォー)は、ノーベルバイオケア社が開発した画期的なインプラントです。その特徴は、総入れ歯を最小4本のインプラントで支えられるという点にあります。

総入れ歯は通常、歯ぐき部分のグリップを粘着して固定しますが、咀嚼力が低く違和感が生じることと、お口の状態の変化に応じて作り変えが必要になるというのがデメリットでした。それらを克服するためにすべての歯をインプラントにするとなると、莫大な費用と治療期間がかかります。ところがオールオン4は少ないインプラントでしっかりと固定できて違和感がほとんどなく、天然の歯と同じように噛んで食べることができます。また、骨吸収を抑えることができ、治療期間も費用も少なくできるのも大きなメリットです。

オールオン4は顎骨がしっかりとしている欧米人に向けて開発された技術なので、日本人では4本のインプラントでは支えきれないことがあります。そういった場合には、埋め込むインプラントを6本に変更することもできます(オールオン6)。

細谷先生

近年ではこの施術をする人も多くなってきました。

ライオンさん

ふつうの総入れ歯より見た目も良さそうですね。

歯科医師が技量を発揮できるインプラントを選ぼう!

インプラントはメーカーによって特徴が異なります。それぞれの特徴に優劣はつけがたく、歯科医は何を重視するかによって取り扱うメーカーを選択しています。中には取り寄せてくれるところもありますが、歯科医師はそれぞれ得意なメーカーがあるため、できればその医師が技量を発揮できるインプラントを選ぶのがおすすめです。

記事の重要ポイントをチェック!
    • インプラントは材質・形状・加工によっていろいろな種類がある
    • どのメーカーを選ぶかは医師の方針による
    • 現在日本で主要なメーカーは4社
    • 日本のメーカーは日本人の骨格向けに作っている
    • オールオン4は費用と治療費を節約できる