インプラント治療の費用に保険が適用される場合があるって本当?

インプラント治療の費用に保険が適用される場合があるって本当?
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インプラント治療は、基本的に健康保険の適用外なので、治療費はすべて患者さんの負担になります。

自分の歯がよみがえったかのような快適な使い心地を得られるといいますが、その分、まとまった治療費が必要になるわけです。

「歯科治療なのに、健康保険は使えないの?」と疑問に思うかもしれませんね。

実は、インプラントの治療には、健康保険が適用するケースもあるのです。国から定められた条件に該当する患者さんは、健康保険の適用内でインプラントの治療が受けられます。

ここでは、インプラントの保険適用にはどんな条件があるのか、インプラントと健康保険についての疑問について解説していきます

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    • インプラント治療に保険が適用するケースがあると小耳に挟んだ。
    • 歯医者に「インプラントの保険適用は無い」と言われたが本当?
    • いったいどこで、どんなケースなら保険適用になるのか知りたい。
    • 10年以上前に治療を受けた人が、保険適用になる種類があったと言う。
    • 現在はインプラントの保険適用がどうなっているのか、知りたい。
INDEX
  1. インプラントは基本的に自費診療です
  2. インプラント治療の「一部」は保険適用です
  3. インプラントに健康保険が適用されるケースとは?
    1. 口腔がんなどの病気・事故の外傷・先天性疾患等
    2. 歯科大学病院の附属病院での治療限定に等しい
  4. 保険適用の「インプラント義歯」とは?
  5. インプラントは、どうして高額なの?
    1. インプラント治療は難易度の高い外科施術だから
  6. インプラント治療は基本的に自費診療です

インプラントは基本的に自費診療です

虫歯や歯周病といった歯の機能を回復させる治療は保険診療ですが、見た目をきれい整える審美目的の治療や、快適な噛み心地を追求するための機能向上のための治療は、保険の適用外になります。

健康保険に加入していれば、保険診療に当たる治療については、患者さんは診療費の一部を支払うことになります。

インプラントの治療は、基本的に保険適用外の自費診療に当たりますので、治療費は患者さんの全額負担です。

ライオンさん

インプラントも保険が使えればいいのに…。

インプラント治療の「一部」は保険適用です

ライオンさん

インプラントは保険が使えないですよね。高額な治療だから使えるとよかったのですが…。少し残念ですね。

伊熊先生

一部ですが、実は健康保険が適用するケースもあるんですよ。

ライオンさん

えっ、インプラントにも保険が使えるんですか?知らなかったなあ。それは、どんなケースですか?

伊熊先生

2012年4月からスタートした制度ですが、利用するためには国が定めた条件を満たしていなければなりません。

ライオンさん

あぁ、なるほど。条件があるんですね。

インプラントに健康保険が適用されるケースとは?

伊熊先生

健康保険の対象となるのは、病気や事故を要因としてインプラントの治療が必要となったケースです。

ライオンさん

なるほど、そうですか。というと、一般的なインプラント治療には当てはまらないということですか?

伊熊先生

そうですね。インプラント治療の一部が健康保険の適用内になったといっても、ほとんどが適用対象外といえます。

虫歯や歯周病で歯を失った、歯が割れたり折れたり破損した、加齢で歯が弱くなって最終的に歯を失ったなどがインプラント治療を検討する機会だと思いますが、こういったケースは自費診療に当たります。

インプラント治療が保険診療の適用内になるのは、以下のようなケースです。

口腔がんなどの病気・事故の外傷・先天性疾患等

口腔がん・骨髄炎などの病気で歯の機能を失ったり、第三者に要因がある事故で顎の骨が広く欠損していたり、 生まれつき顎の骨の広範囲にわたる欠損や形成不全が認められ、インプラントの治療が必要となったケースは、保険適用でインプラント治療ができます。

歯科大学病院の附属病院での治療限定に等しい

インプラント治療が保険診療に該当するケースでも、どこの病院でも治療できるわけではないので注意が必要です。

条件が限られた施設でのみの治療となります。これほどの設備が整っているのは、歯科大学の付属病院くらいでしょう。

保険診療のインプラント治療が行える医療機関の条件
    • 入院用ベッドが20床以上ある歯科・口腔外科。
    • 2名以上の歯科医師が常勤で、下記()内のどちらかが該当すること。
    • (5年以上の実績がある歯科・口腔外科)
    • (3年以上のインプラント治療の経験がある医師が2名常勤)
    • 医療機器、医薬品に関して安全管理が徹底されていること。

保険適用の「インプラント義歯」とは?

これらの国が決めた条件を満たした上で保険診療として扱われるのは、「インプラント義歯」という種類です。

これは以前、厚生労働大臣が認める先進医療として、保険適用内で治療できていたものでした。

正式名称を「広範囲型顎骨支持型装置および広範囲顎骨支持型補綴」に改定され、2012年4月から現在に至るまで、一部、条件に合ったケースのみ保険診療として認められています。

ライオンさん

インプラント義歯というのは、普通のインプラントとは違うのですか?

伊熊先生

インプラント義歯は、2本~4本のインプラントを埋め込み、それを土台総入れ歯を支えるような仕組みです。

ライオンさん

入れ歯をインプラントで固定するようなイメージですね。

伊熊先生

そういうことです。普通の総入れ歯と異なるのは、支えがインプラントのため、固定される力が強く、しっかりと噛めるところです。

ライオンさん

なるほど、それならよく噛めそうですね。

伊熊先生

そうなんですよ。患者さんが自分で取り外しができるので、お手入れがしやすいのも魅力です。

インプラントは、どうして高額なの?

ライオンさん

なるほど。ここまで確認してみて、結局インプラントの治療費は、ほぼ保険診療にはならないこと、患者が治療費の全額を負担することがよくわかったな…。

ライオンさん

それにしても、どうしてインプラントは高額なのでしょうね。専門性が高い治療だからということはわかっていますが…。

伊熊先生

そうですね。ではインプラントの治療の費用についてお話ししましょう。

インプラント治療は難易度の高い外科施術だから

インプラントの治療費が高額なのは、一般的な歯科治療とは一線を画す外科手術を伴う治療だからです。インプラント治療は高い専門性を要するため、各学会などの組織からインプラント専門医・認定医、指導医といった認定資格を付与された歯科医師がいます。

また、歯科治療の中でも特に先進的な医療であるインプラントは、治療技術や症例など、日々めまぐるしい進化を遂げています。

専門性に長けた歯科医院の場合は、常時、最新設備の導入に力を入れています。

歯科医師や歯科衛生士は忙しい毎日の業務の中でも、新しい知識をどんどん吸収し、技術に磨きをかけるなど研さんに余念がありません。

インプラント治療は基本的に自費診療です

ライオンさん

インプラント治療は噛む機能を回復させるための治療なのに、どうして保険適用外なのでしょうね?

伊熊先生

噛む機能の回復は、保険適用の入れ歯などで対応できますよ。

ライオンさん

ああ、なるほど。入れ歯は保険適用内でも作れますね。

伊熊先生

インプラントは噛む機能そのものの回復というよりも、噛み心地をより快適にするため、機能向上が目的といえそうですね。プラス、見た目をキレイにするといった審美面での目的もありますね。

ライオンさん

なるほど、たしかにそうですね。インプラントが自費診療である理由がよくわかりました。

記事の重要ポイントをチェック!
    • インプラント治療は、基本的に自費診療。治療費は全額自己負担。
    • 一部、インプラント義歯が保険診療になるケースがある。
    • 病気や事故が要因でインプラント治療が必要となった場合に限る。
    • 先天性疾患が要因の場合も、保険が適用する。条件を要確認。
    • インプラント治療が高額なのは、専門性を要する高度な医療だから。