インプラントの定期メンテナンスの様々な疑問にお答えします!

インプラントの定期メンテナンスの様々な疑問にお答えします!
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インプラント治療には、必ず「定期メンテナンス」が必要と言われます。しかし、「治療したのに、なぜ後になってもメンテナンスが必要なの?」と疑問に思う人もいるでしょう。そこで、ここでは様々な疑問にお答えする形で、定期メンテナンスについて詳しく説明していきます。インプラント治療中の人はもちろん、インプラントの治療を考えている人もぜひお読みください。

INDEX
  1. インプラントのメンテナンスは何をするの?
    1. 噛み合わせのチェック
    2. 口内のチェック
    3. レントゲン検査
    4. クリーニング
    5. ブラッシング指導
  2. インプラントのメンテナンスはどのくらいの頻度で通う?
  3. インプラントのメンテナンスにかかる費用は?
  4. インプラントのメンテナンスは保険がきく?
    1. メンテナンスは医療控除が可能
  5. メンテナンスはどこの歯科でやってもいいの?
  6. インプラントのメンテナンスに通わないとどうなるの?
  7. インプラントのメンテナンスに通えなくなったら
  8. 自宅でのセルフメンテナンスも重要
  9. インプラントのメンテナンスのまとめ

インプラントのメンテナンスは何をするの?

悩む女性

定期メンテナンスでは、主に噛み合わせのチェック、口内のチェック、レントゲン検査、クリーニング、ブラッシング指導などを行います。

口の中の状態は、常に一定ではありません。口内には常在菌が何千と存在し、微妙なバランスが崩れると虫歯や歯周病になります。インプラントの天敵は「インプラント周囲炎」という歯周病のような病気です。インプラント周囲炎は、通常の歯周病より症状の進みが速く治療も困難なため、一度かかると大変厄介です。そのため、インプラント周囲炎を予防することがインプラントを長持ちさせる秘訣となります。

噛み合わせのチェック

噛み合わせのバランスが崩れると、インプラントへの負担が大きくなり、インプラント上部の人工歯欠けたり割れたりする恐れがあります。噛み合わせの変化により他の歯への負担が大きくなっても、詰め物が取れたり歯根がダメージを受けたりします。

また、インプラント本体と人工歯をつなぐ、アパットメントネジが緩くなることもあります。アパットメントのネジが緩くなると、噛み合わせが悪くなるだけでなく、隙間から細菌が入り込んでインプラント周囲炎になりやすくなります。これらの事態を防ぐため、噛み合わせのチェックは必要です。

口内のチェック

口内の状態が悪くなると細菌が活発になり、インプラント周囲炎になってインプラントが機能しなくなる危険があります。口内に細菌があるとインプラント周囲炎になりやすいため、定期的に口内をチェックして、既存の歯虫歯や歯周病になっていないか確認することが重要なのです。また、被せものや詰め物、粘膜のチェックなども行います。

レントゲン検査

レントゲン撮影では、インプラントがきちんと骨と結合しているか、インプラントを支える骨や周辺組織の状態、残っている他の歯の状態はどうかなどを定期的にチェックします。

クリーニング

クリーニングでは、セルフケアでは落としきれない歯垢や歯石を、専用の機器を使用して除去します。口内の虫歯や歯周病の原因を取り除くことで、インプラント周囲炎のリスクからインプラントを守ります。

ブラッシング指導

歯磨きは、丁寧に行う人でもなどによって磨き残しが発生します。ヨーロッパの研究によると、通常の歯磨きでは40%の磨き残しがあるという統計もあるほどです。定期メンテナンスでは、磨き残しをしやすい箇所などを指摘し、適切なブラッシング方法を教えてくれます。

インプラントのメンテナンスはどのくらいの頻度で通う?

定期メンテナンスの頻度は議論が分かれるのですが、基本的には3ヶ月に一回春夏秋冬のタイミングでクリーニングに通っていただくのをおすすめしています。

インプラントのメンテナンスにかかる費用は?

メンテナンスの費用は全国一律ではありませんが、大体の相場は1回につき1本3000円〜5000円程度と考えて良いでしょう。

医療機関によっては定期メンテナンスの費用もインプラント治療の総額に含まれているところがあるため、医師によく確認することをおすすめします。

インプラントのメンテナンスは保険がきく?

保険証

メンテナンスの費用もインプラント治療と同様自由診療で保険が効きません。そのため、各医療機関に設定が任されており、医療機関によって金額もまちまちです。

メンテナンスは医療控除が可能

定期メンテナンスは、医療控除の対象です。医療控除とは、1年間で自分と家族にかかった医療費10万円を超えた時に、最高200万円まで控除を受けられるというものです。

審美目的で行ったインプラント治療は対象外ですが、欠損歯などの治療で行ったインプラントは、確定申告をすれば医療控除を受けられます。メンテナンスのみは年間で10万円を超すことはまずありませんが、インプラント治療と同時に定期メンテナンスを申告すれば、控除が受けられます。また、翌年からの定期メンテナンスも、家族の医療費と合算した額が10万円を超えていれば、控除を受けることが可能です。

メンテナンスはどこの歯科でやってもいいの?

定期メンテナンスは、原則として治療を行った同じ病院やクリニックで行います。もし、定期メンテナンスで修正や再治療などが必要だと判明すれば、迅速に対応することができるからです。

また、インプラント手術後にトラブルがあった際、手術した病院と定期メンテナンスをしている病院が異なると、責任の所在があやふやになってしまいかねません。トラブルは治療時のものなのか、それとも定期メンテナンス時に起きたのかで、保証も適応されるかどうかの判断が難しくなります。そのため、定期メンテナンスはよほどのことがない限り、治療した医療機関で受けることになります。

インプラントのメンテナンスに通わないとどうなるの?

定期メンテナンスに通わないと、インプラント周囲炎にかかっても気づくのが遅れる可能性があります。インプラント周囲炎は進行が速いため、放置しておくと骨が痩せてインプラントを支えるべき土台がなくなり、最悪の場合はインプラントが抜け落ちてしまうのです。

また、インプラント治療は、ほとんどの場合保証がついていますが、保証の適用には「定期メンテナンスに通っていることが条件」になります。保証期間は5年〜10年とメーカーや医療機関によって異なりますが、保証期間中にトラブルがあった場合は、ほぼ無性に近い形で対応してもらうことができます。

もし、インプラントを入れた何年か後に「インプラントが欠けた」「インプラントがぐらぐらする」というトラブルが起きても、定期メンテナンスに通っていないと保証がきかず高額な治療費を払うことになります。

インプラントのメンテナンスに通えなくなったら

インプラント治療をしてから遠方に引っ越すことになり、定期メンテナンスに通えなくなるということもあると思います。その場合は、かかりつけ医に相談して、転居先近く同じメーカーのインプラントを取り扱っている医療機関を紹介してもらいましょう。

また、高齢でインプラント治療を希望する人で、数年のうちに定期メンテナンスに通えなくなる可能性がある人は、インプラント治療はおすすめできません。高齢者は足腰が弱くなったり介護などが必要になったりすることが考えられますが、病院が自宅から離れている場合は通うのが難しくなる可能性があります。定期メンテナンスは受けることが必須治療した病院に通うことが原則なのに加え、インプラント治療は通常の歯科医院では行えないため、定期メンテナンスだけ地元の歯科医院に切り替えるということができません。ただし、今は訪問診療が発展してきているため、訪問診療でインプラントのメンテナンスをしてくれるクリニックもあります。

また、介護が必要な場合はセルフメンテナンスも難しくなると考えられるため、インプラント周囲炎になるリスクも高まります。定期メンテナンスが難しい人は、インプラントに代わって入れ歯やブリッジをするという方法があります。医師とよく相談して当人に合った最善の治療を選択しましょう。

自宅でのセルフメンテナンスも重要

定期メンテナンスはインプラントの寿命を伸ばすのに欠かせませんが、自宅でのセルフメンテナンスもとても重要です。インプラント周囲炎は口内に残った食べカスをエサにしてプラークを作り、そこからジワジワと広がります。インプラント自体は細菌感染しませんが、口内に歯周病菌があればインプラント周辺は感染しやすくなるのです。

定期メンテナンスは数ヶ月単位なので、次の定期メンテナンスまでの間口内を清潔に保ち続けることが重要です。毎日の歯磨きでケアをしてプラークを作らせないことが、インプラントを長くもたせることにつながるのです。

インプラントのメンテナンスのまとめ

インプラントの定期メンテナンスは、インプラントを長持ちさせるために定期的に口内の状態インプラントをトータル的にチェックするものです。もし怠れば、何かトラブルがあっても対応が遅くなるばかりか、保証が効かなくなるというリスクもあります。

定期メンテナンスに通えなくなると分かっている場合は、インプラント治療は難しいでしょう。ただし、転居などの場合はかかりつけ医に相談し、同じメーカーを取り扱う別の医療機関を紹介してもらうことが可能です。インプラント治療を考える際には、何年か後までかかる定期メンテナンスも考慮に入れて考えましょう。