歯科医に聞いた「歯ぎしり」の2大原因と健康を脅かす悪影響とは?

歯科医に聞いた「歯ぎしり」の2大原因と健康を脅かす悪影響とは?
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歯ぎしりや食いしばりは、寝ている間に無自覚にしていることが多く、自分ではなかなか気付けないものです。

健康な人でも疲れている時は歯ぎしりをしますが、通常はほんの数分程度で治まります。

それくらいなら健康上の問題も起こらないのですが、一方で常習化してしまっている人は1時間以上も歯ぎしりをします。そんなことが毎日続いたら、歯や歯の周辺組織に深刻なダメージを与えかねません。

そこで今回は、歯ぎしりをしてしまう原因や、どんなリスクがあるのかについて解説します。

後半には歯ぎしりの改善法についても紹介していますので、ぜひ、最後まで読んでみてください。

この記事がおすすめな人
    • 寝ている時に「歯ぎしりをしている」と言われたことがある。
    • 朝、起きたら顎の調子が悪い。肩こりや頭痛が慢性化している。
    • 歯磨きをしているのに歯周病が悪化した。歯がグラグラする。
    • 気が付くと、無意識にグッと歯を食いしばっている時がある。
    • 歯茎や歯の内側などに、骨が盛り上がってコブができている。
INDEX
  1. 歯ぎしり・食いしばりの2大原因
    1. ストレス
    2. 歯並び・噛み合わせの乱れ
  2. 歯ぎしり・食いしばりの悪影響
    1. 顎関節症になる
    2. 歯周病が悪化する
    3. インプラントが傷む
    4. 口内にコブ(骨隆起)ができる
  3. 歯ぎしりの主な種類
    1. 歯のこすり合わせ(グラインディング)
    2. 歯の噛みしめ(クレンチング)
    3. 歯を鳴らす(タッピング))
  4. 歯ぎしりの悩みは歯科へ相談を!マウスピースで治療できる

歯ぎしり・食いしばりの2大原因

パンダ

おいら、歯ぎしりのクセがあるらしいですね。自分じゃ解らないけど、口の中に骨のコブができたのは歯ぎしりのせいらしいんですよね。

櫻井先生

骨隆起ですね。噛みしめる力が強い人にできやすい症状です。

パンダ

どうして歯ぎしりするんでしょうかね?寝ている時の歯ぎしりって自分じゃどうしようもないじゃないですか。

櫻井先生

歯ぎしりの原因は、大きくわけて2つ考えられます。ストレスと、歯並びの乱れによるものです。

ストレス

歯ぎしりの原因は明確にされていないのですが、ほとんどの原因がストレスだといわれています。

寝ている時に無意識のうちに歯を食いしばったり歯ぎしりをしたりすることで、ストレスを解消しているのです。

それで不安や憂鬱な気持ちが軽くなっているという側面もあるため、歯ぎしりは悪いことばかりではないのです。

ただし、歯ぎしりの癖を放置していると、歯にダメージを与えてしまいますので何らかの対処をしたほうがよいでしょう。

櫻井先生

飲酒・喫煙、カフェインの摂取が過剰になると睡眠の質が下がり、歯ぎしりの悪化につながる恐れがあります。

パンダ

うーん、そういえば仲間の家で酒を飲んでそのまま寝たら、よく「歯ぎしりしていたよ」と言われますな。

歯並び・噛み合わせの乱れ

上下の歯の噛み合わせが悪いことでも、歯ぎしりが起こりやすくなるといわれています。

歯を噛み合わせた時、一部の歯だけ当たりが深い、歯を治療した後の被せ物や詰め物の位置が高いなど、噛み合わせが上手くいっていないときに歯ぎしりが起こる可能性があります。

櫻井先生

歯の治療後噛み合わせが変わることがありますので、歯ぎしりが気になる方は治療前に歯科医に話しておくといいでしょう。

パンダ

うーん、以前、大きいむし歯の治療をしたのが歯ぎしりに関係あるのかもしれませんな。

歯ぎしり・食いしばりの悪影響

パンダ

自分ではあまり分からないんですが、歯ぎしりや食いしばりそのままにしているとダメなんですかね?

櫻井先生

歯や顎に、さまざまな悪影響が起こる可能性がありますね。

顎関節症になる

歯ぎしりの影響で、顎(がく)関節症に悩まされる人が増えています。

口を開ける時に顎の付け根がカクカクしたり、違和感があったりする程度の人が多いのですが、ひどくなると痛みで口を開けられなくなることがあります。

また、頭痛や肩こりが慢性化する人もいます。

歯周病が悪化する

噛みしめや歯ぎしりが歯周病を悪化させることがあります。

歯ぎしりは、本人の体重以上にもなる非常に強い力がかかります。歯は噛む動きをするものなので縦方向の加重には比較的強く、100kgくらいまでは耐えられるようにできているのですが、歯ぎしりの場合、ギシギシと横方向へ揺らす力がかかるので歯を傷めてしまうのです。

そうなると、体重の何倍もの力で歯を揺さぶることになるので、歯や歯茎に与えるダメージが大きくなってしまいます。

インプラントが傷む

天然歯の周りには、歯根膜という組織があるため、歯ぎしりで力が加わっても歯を支える骨との間でクッションの役割を果たしてくれます。

ところがインプラントにはクッションになる組織がないため、歯ぎしりや食いしばりの圧力が直接インプラントに掛かってしまい、周辺組織にダメージを与えやすくなります。

インプラントと骨との結合が緩くなったり、インプラント周囲炎という歯周病に似た症状を引き起こすリスクが高まるのです。

口内にコブ(骨隆起)ができる

歯ぎしりや食いしばりが癖になっていると、口内に骨のコブである「骨隆起」ができることがあります。

痛みなどは特にないのですが、ふと鏡を見ると歯茎の外側や舌側、上顎の真ん中あたりにコブができているのを見つけて驚くことがあります。

骨隆起は放置していても健康上の問題はないのですが、大きくなると発音の邪魔になったり、入れ歯や矯正器具を装着しにくいという問題が出てきます。

歯ぎしりの主な種類

パンダ

寝ている間にしていることなので、自分が歯ぎしりしている自覚があまりないんですよね。

櫻井先生

実は、歯ぎしりにはいろいろな種類があるんですよ。

パンダ

へーえ、そうなんですか?

櫻井先生

歯ぎしりの種類は大きく3つにわけられます。タイプによって、歯や歯の周辺組織への影響が違います。

パンダ

うーん、おいらの歯ぎしり、悪影響が少ないタイプだといいですなぁ。

歯のこすり合わせ(グラインディング)

ギリギリと強い力で上下の歯を擦り合わせる歯ぎしりを「グラインディング」といいます。一般的に歯ぎしりといってイメージされるのは、この種類です。歯が弱い「横に揺らす力」が掛かるので、3つのタイプの中でももっとも周辺組織を傷めやすい歯ぎしりです。

歯の噛みしめ(クレンチング)

歯をグッと食いしばる症状を「クレンチング」といいます。グラインディングに比べて音はあまりしないのですが、ググッと噛みしめるため非常に強い力がかかります。

このタイプも、周辺組織にダメージを与える恐れが大きいといえます。

歯を鳴らす(タッピング))

歯ぎしりの中でもカチカチと上下の歯をタップするように鳴らす症状をタッピングといいます。

ラインディングやクレンチングよりも歯や周辺組織にかかる影響は小さいのですが、音が鳴るのでそばで寝ている人の睡眠妨害になることがあります。

歯ぎしりの悩みは歯科へ相談を!マウスピースで治療できる

櫻井先生

歯ぎしりの対策としては「ナイトガード」というマウスピースをつけて眠る「スプリント療法」があります。健康保険が適用する治療法ですよ。

パンダ

ほーう、歯科で治療できるんですね?

櫻井先生

ナイトガードは、治療というより歯の保護が目的です。ナイトガードの削れ方で、睡眠中の歯ぎしりを特定することもできます。

パンダ

ほほーう、それはやってみたいですね。

櫻井先生

歯ぎしりの治療には、生活習慣の改善、認知行動療法、薬物療法などがあります。まずは歯科で検査・診断を受けて、どのように歯ぎしりを改善していくか相談しましょう。

パンダ

そうですね。さっそく、かかりつけの歯科でナイトガードのことを相談してみます。