歯周病を手軽に予防できる「うがい」と効果的なうがい方法

歯周病を手軽に予防できる「うがい」と効果的なうがい方法

この記事の監修医師一覧

鈴木志帆美先生
鈴木 志帆美 先生
専門:小児歯科・歯内療法
2015年 神奈川歯科大学卒業

「歯周病を予防するために、日頃から歯磨きは丁寧にしている。でも、それだけでは不安…」そんな声をよく耳にします。そういう人におすすめなのが、「うがい」です。ちょっと意外でしたか?しかし、うがいは歯周病の予防にとても効果があります。ただし、少しコツが必要です。

ここでは、歯周病予防に効果的な4種類のうがい方法をご紹介します。今日から早速はじめられるので、ぜひ参考にしてみてください。

INDEX
  1. 歯周病ができるメカニズム
  2. あなどれない「うがい」の力
  3. 歯周病予防に効果のあるうがいの方法
    1. 高速水うがいをする
    2. 歯周病ケアアイテムでうがいをする
    3. 高濃度次亜塩素酸水でうがいをする
    4. ハーブチンキでうがいをする
  4. うがいを習慣づけて歯周病を予防しよう

歯周病ができるメカニズム

歯周病を効果的に予防するために、まず歯周病ができるメカニズムを知っておきましょう。

人の口の中にはおよそ500種類もの常在菌が存在していますが、常在菌の中には善玉菌と悪玉菌がいます。歯周病の原因となる菌は複数の悪玉菌で、“歯周病菌”とは歯周病の元になる何種類かの悪玉菌の総称です。

体には「免疫力」が備わっていますが、免疫力とは体に異物だと判断したものを排除する機能です。通常は、口内も唾液に含まれる殺菌作用や、酸性・アルカリ性などのpHバランスを整える機能などの様々な免疫力によって、口内の清潔や常在菌のバランスが保たれています。しかし、口内ケアを怠ったり磨き残しなどをそのままにしておくと、悪玉菌が増殖して免疫力が対抗しきれなくなります。

ところが、今まで細菌に必死に対抗していた免疫力は、増殖した細菌を防ぎきれなくなると、今度は体を守ろうとして菌に侵された歯自体を異物とみなします。そのため、歯を支える歯肉の組織や骨を溶かし歯を排除しようとするのです。これが、おおまかな歯周病ができるメカニズムです。


次に、具体的なメカニズムを説明ですが、歯周病の大元は「歯垢」が関係しています。

細菌は、口内や歯の表面に残った食べカスを分解して、グルカンという粘液を出します。このグルカンを基にして、細菌がさらに増殖してできた塊が歯垢です。細菌は歯垢を分解する時に乳酸を出しますが、そうすると口内は酸性になって、歯周辺の組織が溶けやすくなります。そのため、細菌が増殖する原因となる歯垢を作らせないことが、歯周病を防ぐコツとなるのです。

細菌は、女性ホルモン(エストロゲン)血液も大好物です。そのため、ホルモンバランスが乱れる思春期や月経・妊娠・更年期などには歯周病になりやすくなります。また、歯肉が炎症を起こすと歯茎がブヨブヨになって、ますます症状が進みやすくなります。

まとめると、細菌が増殖するのは以下のようなことが原因となります。

歯周病菌が増殖する原因
    • 唾液の量が少なくなる
    • 口内に食べカスが残る
    • 歯垢を放置する
    • ホルモンバランスが崩れる
    • 免疫力が低下する
    • 口内が酸性に傾く

あなどれない「うがい」の力

水を飲む女性

うがいは、たくさんの水分を一度に口の中に入れて行います。そのため、口内に残った食べカスや細菌を流し、水と一緒に体外に排出することが可能です。

食べカスは、歯周病の元々の原因となる歯垢の材料なので、食べカスがなければ細菌は繁殖しにくくなります。

また、水分によって口の中が潤うと、唾液の分泌も促進されます。唾液には殺菌や抗菌作用があるリゾチームなどの物質が含まれているため、口内を自然に清潔にする働きがあるので、唾液量を増やすことは歯周病の予防につながります。小さな子でもできるうがいですが、その効力は思ったよりも絶大です。

うがいには、口を開けて上を向いて行ううがいと、口を閉めて水を口内で循環させる含みうがいがありますが、歯周病により効果があるのは含みうがいです。

歯周病予防に効果のあるうがいの方法

では、歯周病予防に効果的なうがいの方法をご紹介します。

高速水うがいをする

口周りのトレーニング

含みうがいは誰でもやったことがあると思いますが、これを高速ですると、水圧の力で口内にこびりついた食べカスや細菌を剥がすことができます。

やり方のコツ
    • クチュクチュと大きな音が出るくらい口の中で水を動かす
    • 歯に水をぶつけるようにする
    • 上下左右に10回ずつ行う
    • できるだけ速く行う

最後に水を吐き出せば、口の中の食べカスや細菌が除去されて、スッキリとします。

歯周病ケアアイテムでうがいをする

市販のマウスウォッシュやデンタルリンスの中には、歯周病ケアに特化したものがたくさんあります。

水道さえあれば水でうがいができますが、自宅で行う場合や会社にケアアイテムを常備できる人は、殺菌成分が含まれる歯周病ケアの洗口液を使うのもおすすめです。

おすすめの洗口液は、以下の記事で詳しく紹介しています。

歯医者さんに聞いてみた!口臭予防に効くうがい薬の選び方とおすすめ6選

高濃度次亜塩素酸水でうがいをする

歯医者さんでは、高濃度次亜塩素酸水うがいの機械を導入しているところがあります。高濃度次亜塩素酸水は殺菌効果が高く、掃除や除菌など幅広く使われますが、元々人体にも入っている成分でできているため、うがいにも活用できます。歯周病のほか、インフルエンザノロウイルスの予防にも効果的です。

実はこの高濃度次亜塩素酸水はインターネットなどで購入できます。少々高価ですが、自宅で使うことができます。

次亜塩素酸水 1000ppm 超高濃度ハセッパー水 スパーハイブリッド製法 研究25年シェリト・リンド監修 プロ用 20lハセッパー水

※高濃度次亜塩素酸水は飲み物ではないため、うがいをしたら飲み込まずに吐き出しましょう。

ハーブチンキでうがいをする

ハーブは植物の葉や茎、花、実、皮、根の全部を指し、チンキは植物を高濃度アルコールなどでつけた液体のことです。植物の中には薬草などに使われるほど、殺菌作用抗菌作用に優れた成分をもつものがあります。歯周病ケアにおすすめなのは、以下のものです。

    • 抗菌・殺菌:クローブ、セージ、ローレル、カモミール
    • 歯茎を引き締める:クローブ、セージ
    • 口臭予防:ペパーミント、レモンバーム

ドライハーブを使用すれば簡単に自宅で作れるので、作り置いてハーブチンキでうがいをするのも、歯周病予防に役立ちます。以下の記事に詳しい作り方を記載しているので、興味がある人は是非チェックしてみてください。

お家でマウスウォッシュを作ろう!口臭を簡単に防げる方法もご紹介

うがいを習慣づけて歯周病を予防しよう

うがいは、口の中の食べカスなどを取り除いて清潔にし、口内に潜んだ細菌までも洗い流してくれる方法です。手軽なうえに効果が高いため、毎日の歯磨きと併せて行いたいものです。

今回ご紹介したのは、以下の4つのうがい方法です。

    • 高速水うがい
    • 歯周病ケアアイテムを使用するうがい
    • 高濃度次亜塩素酸水を使用するうがい
    • ハーブチンキを使用するうがい

特に、水を使ったうがいなら、コストもかからず今すぐにでもできる方法です。この機会にうがいの習慣をつけて、簡単に歯周病を予防しましょう!