すきっ歯の矯正方法|保険適用や費用、メリットデメリットを説明します!

すきっ歯の矯正方法|保険適用や費用、メリットデメリットを説明します!

この記事の監修医師一覧

杉田大先生
杉田 大 先生
所属:杉田歯科医院(千葉県船橋市)
専門:保存修復
2013年 東京歯科大学卒業。現在は杉田歯科医院での臨床のほか、株式会社DoctorbookでDental事業部のマネージャーを務める。

前歯に隙間が開いているいわゆるすきっ歯は、「これさえ治れば歯並びはいいのに」という人もいるでしょう。すきっ歯の治療法は矯正を含めていくつかあります。どの方法が自分に合っているか迷っている人は、ぜひこの記事でそれぞれの治療方法の詳細を比較してみてください。各治療法の費用や期間、メリット・デメリットを詳しく説明します。

すきっ歯の6つの治療法

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すきっ歯の矯正や治療方法には大きく6種類ありますが、それぞれにメリットとデメリットがあります。

なお、自力ですきっ歯を治したいと考える人もいますが、自力では矯正できません。むしろ、無理に歯に力をかけるとダメージを与え、思ったとおりに動かないので悪化する可能性もあるため、以下のいずれかの方法で矯正することをおすすめします。

1.ブラケット矯正

ブラケット

ブラケット矯正は、歯の表面にブラケットという小さな器具をつけ、ワイヤーで動かしていく矯正方法です。昔からある方法で、微細な調整がきくのできれいに仕上がります。ブラケットは金属のもの以外に透明や歯の色に近い白色の種類もあります。

全体の歯に矯正装置を装着する矯正と、部分的に治療する部分矯正があり、噛み合わせに問題がなければ部分矯正でも隙間をなくすことが可能です。ただし、前歯の隙間だけでなく噛み合わせが良くない場合には、全体を矯正する必要があります。

ブラケット矯正
費用相場 50~80万程度
期間1年程度、保定期間が必要
メリット大きな隙間にも対応可能
デメリット見た目が気になる
MEMO
表中にある「保定期間」は、治療期間にプラスして歯を固定する期間のことで、治療にかかったのと同じだけの期間が必要となり、いずれの治療法も同様です。

2.リンガルブラケット矯正

舌側矯正

歯の裏側にブラケットを装着し、ワイヤーで動かす矯正方法です。ブラケット矯正を歯の裏側に施すので、裏側矯正とも呼ばれます。

表からは装置が見えないため人気があります。

リンガルブラケット矯正
費用相場60〜100万円程度
期間1年程度、保定期間が必要
メリット表から分からないため心的ストレスが少ない
デメリット舌が当たり気になる、慣れるまで発音がしづらい

3.マウスピース矯正

マウスピース

歯型を元にごく薄い透明なマウスピースを作り、装着することで矯正する方法です。マウスピースは治療の進行に応じて数回作り変え、食事と歯磨き時以外は装着する必要があります。また、取り外し可能なため、装着時間を守らないと矯正が思うように進みません

しかし、痛みがなく目立たないので、矯正していることを知られたくない人に人気があります。ブラケット矯正と同様、部分矯正が可能ですが、抜歯が必要な場合には不向きです。

マウスピース矯正
費用相場40~80万円程度
期間3ヶ月〜1年程度で、保定期間が必要
メリット目立たちにくい
デメリット取り外しできるため、装着し忘れることがある食事の度に洗浄が必要

4.ダイレクトボンディング法

八重歯の女性

矯正とは歯を動かす治療法のことなので、ここからは正確には矯正治療ではありませんが、すきっ歯を治す歯医者さんでの治療法としてご紹介します。

ダイレクトボンディング法は、合成樹脂(プラスチック)で隙間を埋める治療方法です。コンポジットレジンという素材が一般的で、少ない治療回数で終了し、見た目も自然に仕上がります。なるべく自分の歯を削らずに治療するが可能ですが、大きなすきっ歯の場合は全体的に見ると樹脂を足した部分の歯の形に違和感が生じることもあるので、対応が限られます。
また、樹脂の材料は経年によって着色することがあり、境目の部分が目立ってくることがあります。

ダイレクトボンディング法
費用相場2〜5万円程度
期間1回の通院
メリット治療期間が短い天然歯と変わらない仕上がり
デメリット欠損しやすい経年変色の可能性あり大きな隙間には使えない場合がある

5.ラミネートベニア法

ラミネートベニヤ

歯の表面にセラミックの板を貼り付けて隙間を埋める方法です。貼り付ける際には他の歯との厚みのバランスを取るため、歯の表面を薄く削ります。ただ、1本の歯の表面全体に貼り付けるため、色や形を整えられて、プラスチックより耐久性があります。前歯に黒ずみなどがある場合には、ラミネートベニヤ法で他の歯と変わらない色にすることが可能です。

ラミネートベニヤ法
費用相場1本10万円程度
期間通院2〜3回程度
メリット審美性に優れている治療期間が短い強度が高い
デメリット歯を削らなければならない

6.クラウンを被せる

クラウン

クラウンとは、昔からあるいわゆる“被せもの”のことです。差し歯もこのカテゴリーに入り、歯の大きさを整えることができます。ただし、被せものをする際には元の歯を削らなければならないため、健康な歯にはおすすめできません。すでに何らかの治療が施してある歯や神経がないなどの場合に採られる場合がほとんどです。

被せものにはいくつかの種類がありますが、代表的なのはセラミッククラウンです。セラミックは強度があり、見た目も天然歯と変わらないためです。また、大きな隙間の場合には、ブラケット矯正と併用して治療を行う場合もあります。

クラウンを被せる
費用相場1本8万円程度
期間2〜3ヶ月程度
メリット仕上がりが美しい治療期間が短い
デメリット上から被せるため虫歯や歯周病になる可能性がある素材によっては経年劣化する

すきっ歯の3つの原因

すきっ歯の少女

すきっ歯になる原因はひとつではありません。生まれつきのものから日頃の癖が積もってなることもあります。

1.生まれつきによるもの

上唇小帯

生まれつき歯が少ない場合や1本1本の歯が小さい場合は、歯と歯の間にスペースができてしまうことがあります。また、上唇と歯茎の間にはヒダがくっついていますが、ヒダが異常発達して前歯の成長を邪魔している場合、すきっ歯になるケースもあります。

また、歯と歯の間に本来生えないはずの歯が埋まっていることを過剰歯といいますが、過剰歯がある場合には前歯の成長を阻害することがあります。

MEMO
過剰歯や小帯異常の場合は原因を除去しないと、矯正治療をしても歯が動きません。まずは原因を調べることが重要です。

2.日頃の癖によるもの

前歯を舌で押す癖がある人は、1日に何度も前歯を無意識に舌で押し続けるため前歯に力が加わって、すきっ歯になることがあります。また、乳幼児期におしゃぶりの習慣があった人も同じで、指で歯の内側を少しずつ押し広げてしまいます。

微量な力は歯に圧をかけて行う矯正治療と同じ原理であり、癖といっても侮れません。

3.歯周病によるもの

歯周病で歯の土台が溶けると歯がぐらつきやすくなり、歯と歯の間に隙間ができる場合があります。加齢とともにすきっ歯になってきたという人は、歯周病の可能性が高いです。

そもそもすきっ歯は治さないといけないの?

悩む女性

歯と歯の間に僅かな隙間が開いていると、歯に食べ物が挟まりやすく、放置しておくと歯垢が溜まって虫歯になりやすくなります。大きな隙間であれば歯ブラシも届きやすいですが、隙間が小さい場合は要注意です。

また、すきっ歯の人に滑舌の悪い人が多いのは、歯の隙間から空気が漏れてしまうためです。滑舌の悪さがコンプレックスになる人も多く、人と接する仕事の人は矯正治療をおすすめします。

すきっ歯をそのままにしておくと、前歯で食べ物を細かく噛み砕けなくなるうえに、噛み合わせも悪くなります。噛み合わせが悪いと食べ物を消化しにくくなる他、顎関節症や首や肩のこり、偏頭痛などの原因にもなるため、全身の健康への影響も考えられます。

すきっ歯の治療のまとめ

すきっ歯は放置しておくと全身の健康にも影響し、滑舌が悪くなるなどコンプレックスがストレスになる場合もあります。そのため、そのままにせず矯正治療することがおすすめです。まずはすきっ歯になった原因を突き止め、原因に応じた治療をすることが大切です。

すきっ歯の治療法は、以下の6つです。

    • ブラケット矯正
    • リンガルブラケット矯正
    • マウスピース矯正
    • ダイレクトボンディング法
    • ラミネートベニヤ法
    • クラウン(かぶせもの)

それぞれの治療法にメリットとデメリットがあり、費用や治療にかかる期間も異なります。大人になってからの矯正治療は個々の事情を考慮し、自分に合った治療方法ですきっ歯を治しましょう。