子どもの矯正治療にかかる費用は全部でどのくらいかかる?

子どもの矯正治療にかかる費用は全部でどのくらいかかる?

この記事の監修医師一覧

杉田大先生
杉田 大 先生
所属:杉田歯科医院(千葉県船橋市)
専門:保存修復
2013年 東京歯科大学卒業。現在は杉田歯科医院での臨床のほか、株式会社DoctorbookでDental事業部のマネージャーを務める。

歯の矯正治療の開始時期は年齢が低いほど歯が動きやすく、短期間で済み、費用も安く抑えることができます。

とはいっても、上下の歯を行うと1年以上はかかる歯列矯正。最終的はどのくらいになるのかと気になる方も多いと思います。

そこで、子どもの歯列矯正の費用相場をおおよその年齢別にご紹介します。お子さんの矯正治療で迷っている方は、ぜひお読みください。

子どもの矯正治療の時期と費用

子どもの矯正は、ふたつの治療時期に分かれます。

1.第一期治療|乳歯〜永久歯の生え始め

小学生低学年

乳歯が全て生え揃い、永久歯が生え始める頃までの時期です。顔全体や顎の骨の成長期のため、上下の顎のバランスの調整や正しい位置にない歯を矯正します。

年齢は、6歳~小学校高学年くらいまでで、治療期間は1〜2年です。費用はおよそ10万円〜40万円です。

2.第二期治療|永久歯が生え揃っている

中高生

大人と同じ矯正になり、歯や顎の不調和を調整します。永久歯の生え揃った小学校高学年〜中学生から始める人が多く、2〜3年で終了します。費用は30万円〜60万円程度です。

子どもの顎の成長が止まるのは18〜20歳前後と言われています。成人になるまでの長期的な治療を考えて、矯正治療を開始する時期を医師に相談しましょう。

3. 初診料

初診相談

費用を考える際に忘れてはいけないのが初診料です。

初診では、歯や顎の状態を調べるためにカウンセリングや検査を行います。検査費用は医療機関によって様々ですが、大体3〜6万円程度です。

4.保険の適用

保険適用

歯列矯正は、基本的に保険適用外の自由診療です。ですが、出っ歯など顎の変形が原因の噛み合わせ不具合は、保険が適用されることもあります。

参考:噛み合わせ矯正は保険が使えることもある! 保険適用できる3ケースとは?(リンク)

矯正方法別の費用

いろいろな矯正方法

顎の骨を整える第一期と、大人の場合と同じような歯列自体を矯正する第二期とでは、矯正治療の方法も異なります。

各治療法の目的と方法、費用などを見てみましょう。

ムーンシールド

[10万円程度]
乳歯のみで矯正装置がつけられない早期の第一期の子どもや、反対咬合(受け口)の早期に行う治療法です。就寝時のみの装着なので、子どもの精神的負担も軽いのが特徴です。

マウスピース

マウスピース

[10万円程度]
マウスピース治療は比較的歯が動きやすい、顎の骨の柔らかい第一期の治療でメインに行われます。

マウスピース治療のメリットは家にいるときの2〜3時間と眠っているときにつけるだけで良いということです。学校や塾での生活や、ご飯を食べているときには付けなくて良いので、常に矯正装置を気にする必要がありません。

マウスピースで矯正できるのは、上顎突出(出っ歯)・反対咬合(受け口)・開咬症(口を閉じても前歯が噛み合わない)などです。

プレート矯正

[30〜50万円程度]
乳歯が残っている第一期が対象で、床矯正とも呼ばれます。プラスチック製などのプレートを上顎に装着して骨格自体を広げる矯正方法です。

顎が小さく骨格が狭いお子さんは、顎の骨を広げることで歯並びのスペースを確保し、歯を抜かずに歯並びに矯正していきます。

ワイヤー矯正より痛みが少なく目立ちにくいので、精神的・肉体的な負担が少なく、抵抗感も軽減できます。

ブラケット矯正

ブラケット矯正

[50〜70万円程度]
歯の矯正では1番オーソドックスな歯列矯正で、第二期で使用する方法です。ブラケットと呼ばれる留め具を歯に装着し、ワイヤーで固定して歯列を矯正します。

ブラケットが銀色だと目立つので抵抗感がありますが、最近では歯の色に近いセラミックのブラケットを使用するケースも多くなっています。

噛み合わせ矯正は保険が使えることもある!保険適用できる3ケースとは?

噛み合わせ矯正は保険が使えることもある!保険適用できる3ケースとは?

リンガルブラケット矯正

[70〜90万円程度]
リンガルブラケットは、歯の裏側に装着するブラケット矯正です。こちらも第二期の年齢が対象です。裏側矯正・舌裏矯正とも呼ばれます。

特に思春期は容姿や見た目を気にするもの。歯の表側だと見た目に抵抗があるという人も、リンガルブラケット矯正なら目立たずに矯正できるので、選択する人が多くなっています。

ただし、高い技術を必要とし、対応する矯正歯科も限られるため、価格もやや高めです。

子どもの時期に歯の矯正を行うメリット

親子

子どもの歯並びの矯正治療は、乳歯がある場合は歯並びそのものよりも骨格の矯正を主な目的とします。骨格を正しくすることで、正常な歯の位置に矯正できるからです。

成長途中なので顎の骨が柔らかく、歯の生え変わり時期なら指しゃぶりなどのクセによる噛み合わせの不具合も矯正することが可能です。

成長期に歯の矯正をするメリットは、以下のようなものです。

    • 大人になったときの歯並びが良くなる
    • 永久歯を無理なく萠出できるスペースを作りやすい
    • 抜歯する必要性が少なくなる
    • 上下の顎の骨のバランスを整えられる
    • 噛み合わせの不具合を予防できる
    • 口呼吸を改善できる
    • 話し方の改善ができる
    • 大人になってからの矯正が不要になる可能性が高くなる
    • 虫歯予防にもなる

口呼吸やかみ合わせの不具合は、将来的に虫歯や歯周病の原因になるほか、体全体の歪みにも影響します。

比較的矯正しやすい子どもの時期に矯正治療をすることで、将来的に予想される様々な不具合までも予防することができるのです。

また、矯正治療中は定期的に虫歯のチェックなども併せて行うので、虫歯になりにくいというメリットもあります。

安く抑えるなら早めの対応を!

成長期は骨が柔らかく、顎や歯を動かしやすい治療に適した時期で、早期に開始するとその分費用も抑えられます。

永久歯の生え始めまでは骨格のバランスを整える第一治療期で、マウスピース・ムーンシールド・プレート治療がメインで費用も10万円程度と安めです。

永久歯が生え揃った第二治療期は大人と同じブラケット矯正がメインとなり、20歳ころまでに終了するのが理想的です。費用は50万円〜となります。

矯正治療は部位や状態により、早期にしたほうが良いもの・成長が安定してから行ったほうが良いものなど様々です。矯正治療が必要か、何歳ころから行えばいいのか迷うときは、早めに歯医者さんに相談してみましょう。