うちの子どもから口臭が!?子どもの口臭の原因と予防方法

うちの子どもから口臭が!?子どもの口臭の原因と予防方法

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鈴木志帆美先生
鈴木 志帆美 先生
専門:小児歯科・歯内療法
2015年 神奈川歯科大学卒業

口臭は大人のものばかりと思っている人も多いですが、実は子どもにも口臭は発生します。子どもは大人が思っているよりデリケートなので、自分の口から臭いがすると気になって内向的になることもあるし、場合によってはいじめの原因にもなりかねません。

生まれたばかりの赤ちゃんの口内には、虫歯菌など臭いの原因菌はいませんが、生活する時間が増えるに従って、様々な要因で口臭がする場合があります。しかし、子どもは自分の口臭に気づかないことがほとんどです。大人が配慮して子どもの口臭を改善させてあげたいものです。

今回は、子どもの口臭の原因やお家でできる予防方法をご紹介します。

1歳児からの子どもの口臭の原因

1才児

子どもの口臭は、場合によっては乳幼児でも発生することがあります。1歳程度の赤ちゃんから口臭がする場合、授乳やミルクを与えた直後の一時的な口臭なら気になりませんが、その他で口臭があれば病気などを心配するお母さんもいるでしょう。しかし、原因が分かっていればむやみに不安になることはありません。

口呼吸をしている

子どもの口臭の原因のほとんどは、お口の中が乾いていることです。唾液には天然の殺菌・抗菌作用があるため、通常は唾液が口臭の原因となる細菌を抑制してくれています。

しかし、風邪を引いたり鼻炎などで鼻詰まりになり、口呼吸をしている場合、お口の中の唾液量が減って、口臭を引き起こしている可能性があります。

噛む回数が少ない

おにぎりを食べる子ども

唾液が出る腺は耳の下、顎の骨のあたりにあります。食べ物を噛むと自然に唾液が出てくる仕組みになっていますが、噛む回数が少ないと唾液腺も刺激されず、唾液が十分に出てこないことがあります。

よく噛んで食べることは、消化を助けるのももちろんですが、虫歯や口臭予防にもなるのです。

歯みがき不足

歯みがきは虫歯予防の基本です。歯みがきをしっかりしていないと、食べ物の残りカスがお口の中にとどまり、虫歯や歯周病などの菌のかっこうのエサになってしまいます。

病気による免疫力の低下

ベッドで寝る子ども

風邪や病気などで体の免疫力が低下すると、口臭が起こる場合があります。また、子どもでも精神的なストレスがあるときには、大人と同じように口臭が発生することがあります。子どもから口臭を感じた時は、体調面や精神面に問題がないか、気にかけて観察してみてください。

便秘・下痢

お子さんが便秘や下痢でお腹の調子が悪いとき、腸内にたまったガスが血中に溶けて息に混ざって口臭になることがあります。口臭がするときはお腹の調子が悪い日が続いている可能性があるため、便秘なら食物繊維の多い食事を、下痢なら消化の良いものにするなどして、工夫してみてください。

アデノイド肥大

アテノイド肥大とは子ども特有の病気で、鼻と喉がつながる部分にあるアテノイドという組織が、何かの原因で大きくなってしまうことです。アテノイドが肥大すると、鼻詰まりやいびき、口呼吸の原因になり、口臭につながります。

アテノイド肥大は重症になると中耳炎や蓄膿症などの他、赤ちゃんならミルクが上手に飲めなくなる、寝起きが悪くなる、子どもなら集中力低下や呼吸障害が起こるなどを引き起こすことがあります。

アテノイドは体の成長とともに自然に小さくなっていくものですが、気になる場合は一度耳鼻科で診てもらいましょう。

子どもの口臭予防方法

お家で子どもの口臭を予防するには、以下のような方法があります。また、子ども自身は口臭に気づいていないことが多いので、お子さんを傷つけないように気をつけながら、口臭を改善させてあげましょう。

仕上げ磨きをする

仕上げ磨き

子どもが自分で歯みがきをしている場合、磨き残しは意外に多いものです。実は小学校高学年くらいでも、大人のようにしっかりと磨けていない場合があるため、10歳くらいまではお母さんが仕上げ磨きをすることが望ましいです。

すべての歯が永久歯に生え変わるのは12歳くらいですが、生えたばかりの新しい歯は虫歯になりやすい傾向があります。できれば12歳くらいまで手伝ってあげるのが理想ですが、大きくなると嫌がることも多いので、その場合は大人と一緒に歯みがきをして、正しい歯みがき法を教えてあげてください。歯医者さんで正しい歯磨き法をレクチャーしてもらうのもおすすめです。

歯みがきを習慣づける

歯磨きする子ども

寝る前や食べた後など、歯みがきが習慣になっていない場合には、大人が気をつけて声をかけ、習慣づける必要があります。

口臭の原因となる虫歯や歯周病は、歯と歯の隙間などに残った食べカスが原因です。細菌は食べカスをエサにして増殖し、歯や歯の土台となる組織を溶かしていってしまうからです。

また、乳歯は抜けて生え変わるから歯みがきはあまり重要ではないと思っている人もいますが、乳歯のケアはあとから生えてくる永久歯にも影響します。乳歯のうちからしっかりと歯みがき習慣をつけることが、大人になっても丈夫な歯でいられる秘訣です。

ダラダラ食べをやめさせる

おやつ

子どもは大人のように自制できないため、絶えずお菓子を食べられる状況にあると、なんとなくいつも食べてしまいます。口の中に絶えず食べ物があるということは、お口の中の細菌にとっては、虫歯や歯周病の元になる歯垢が作り放題という嬉しい状況です。おやつは時間を決めて食べさせましょう。おやつの際には一緒に水やお茶を摂らせるようにすると、食べカスが流れて歯垢を作りにくくします。

おやつには唾液腺を刺激するような、歯ごたえのあるリンゴやおせんべいなどがおすすめです。また、ふだんの食事で柔らかいものが中心になっている場合も、歯ごたえのあるものにするのが良いでしょう。例えば、茹で野菜などを少し硬めに仕上げる、レタスやきゅうりなどの入った生野菜サラダをメニューに加えるなど、歯ごたえを意識して食べるものを工夫してみてください。

口呼吸を治す

口呼吸する赤ちゃん

口呼吸は原因をなくす治療が必要です。口呼吸の原因の多くは鼻詰まりなどなので、風邪を治す、鼻炎などを治すのが先決です。

また、歯並びが原因で口呼吸になっている場合もあります。口呼吸が習慣化していると、お口の中に様々なウイルスや細菌が入る可能性もあるため、鼻が原因ではない場合は、歯医者さんに相談してみるのもおすすめです。

水分を摂らせる

白いコップを持つ子ども

お口の中が乾いていると口臭が発生しやすいため、こまめに水分を摂らせて口の中を潤しておくのも良い方法です。糖分が入っている飲み物は虫歯になる可能性があるため、水やお茶などが良く、一度にたくさん摂りすぎないよう、一回に飲む量は一口二口含む程度と伝えてください。

水を飲みたがらない場合は、ぶくぶくうがいをするだけでも十分効果があります。

それでも治らない時は口臭外来を受診する

いろいろ試してみてもお子さんの口臭が改善しない場合は、口臭外来を設けている歯医者さんに連れていきましょう。「たかが口臭で…」と思うかもしれませんが、いまや口臭はスメルハラスメントという言葉も生まれるほど、大人社会でも問題になっています。子どもの場合も、本人が気づく前にからかわれたりするほか、別の病気で口臭が発生している可能性も考えられます。

口臭外来がある歯医者さんは、大学附属病院やクリニックなどがあります。探し方は、インターネットで「口臭外来」と検索すると、お近くの口臭外来のある歯医者さんがヒットしますよ。

子どもの口臭のまとめ

子どもに口臭がある場合は、本人は気づかない場合が多く、また鼻の病気などが潜んでいる可能性もあるため、大人が素早く対処してあげたいものです。

お家で口臭を予防するには、仕上げ磨きや歯みがき習慣をつける、食事の摂り方を改善する、たくさん噛む食事を工夫する、口呼吸を治す、お口の中を潤すなどの方法があります。でも、なにをしても良くならない場合は、口臭外来を訪れるのがおすすめです。