【基礎知識編】ホワイトニングとは?歯の黄ばみの原因、白くなる仕組み

ホワイトニングをすると、歯をどれくらい白くできるのでしょうか?
「歯の黄ばみが気になる」「歯を白くしたい」。そんな思いがあってホワイトニングに興味を持っても、何やら種類が色々あるし、歯科のホワイトニングと街のサロンで見かけるホワイトニングでは料金も違うし、どれを選んでいいのか迷ってしまいます。
そこで、今回はホワイトニングの基礎知識編」として、「歯が黄ばむ理由からホワイトニングで歯が白くなる仕組み、ホワイトニングの種類や特徴など、知っているようで知らないホワイトニングについて、徹底解説しています。
自分にぴったりのホワイトニングを見つけてくださいね。
- 歯の黄ばみが気になる。ホワイトニングで白くなるのか知りたい。
- セルフホワイトニングは料金が安いが、白くなる?ならない?
- ホワイトニングには色々な種類があるけれど、違いが解らない。
- オフィスホワイトニングとホームホワイトニングで迷っている。
- ホワイトニング効果がいつ出て、どれくらい持つのか知りたい。
歯が黄ばむ原因

先生、歯の黄ばみが気になってるんですけど、歯ってどうして黄ばむんでしょう~?歯を磨いても取れないんですよね~!

歯の黄ばみの理由には、大きくわけて2つあるんですよ。飲食物による着色汚れと、加齢によるエナメル質の擦り減りですね。
歯が汚れて黄色く見えてくる理由には、主に2つの理由が挙げられます。
ステイン(着色汚れ)
ひとつは飲食物によるステイン(着色汚れ)です。
ステインの原因は、お茶やコーヒー、ワイン、チョコレートなどに含まれるポリフェノールやカテキン、カレー粉、ケチャップなど色の濃い香辛料、タバコのヤニなどがあります。
これらの成分は、歯の表面のペクリルという薄い膜と結びつくことで着色汚れが発生します。
加齢による黄ばみ
もうひとつが加齢による黄ばみです。年を重ねると、歯の表面のエナメル質が擦り減ります。
エナメル質は透明感のある層なので、薄くなるとその下の層である象牙質が透けて見えるようになります。
象牙質は、個人差はあるものの元々黄色っぽい色をしているため、加齢とともに歯が黄ばんで見えるようになるのです。
えーっ!下の層が透けて見えてるのー!?だから歯磨きしても黄ばみが取れないのねー!
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歯が白くなる仕組み

先生~!歯磨きじゃ歯を白くするのは無理なのに、ホワイトニングで白くできるの理由って、どうしてなんですか~?

ホワイトニング剤の成分によるブリーチング効果とマスキング効果ですね。詳しく歯か気をご覧ください。
ホワイトニングは、歯科医院で、国家資格を持っている歯科医師・歯科衛生士にしか使用できない特別な薬剤を用いて施術を行います。市販の歯磨き剤には含まれていない成分が歯の着色汚れに作用し、ホワイトニング効果を発揮します。
ブリーチング効果
ステイン(着色汚れ)は、ホワイトニング剤の漂白成分である過酸化水素によって分解されると透明になります。ホワイトニングの回数を重ねるたびに、歯がどんどん白くなります。
マスキング効果
加齢による黄ばみの場合は、同じく過酸化水素がエナメル質の表面の構造を角状から球状へ変化させ、白く見せます。
表面の構造が丸みを帯びることで光の乱反射が起こり、最表層のエナメル質が曇りガラスのような状態になります。そうすると、下層にある黄味を帯びた象牙質が透けて見えません。
へぇ~!ホワイトニングって単に歯についた汚れを落としているだけじゃないのね~!これは歯磨きじゃ無理だわ~!さすが歯医者さん!
ホワイトニングの種類とそれぞれの特徴

そういえばホワイトニングって、色々な種類があるよね~!歯医者さん以外ではお安くやっているところがあるみたいだけど、あれもホワイトニングなのかな~?
先生~、歯医者さん以外でもホワイトニングをやっているサロンがありますよね~?費用も安いみたいですが、あれって歯が白くなるんですか~?

「セルフホワイトニング」ですね。あれは歯の表面を汚れを落とすもので漂白はできないですね。最大で、歯そのものの色に戻すまでです。
え~っ!そうなんですか~!?お安いのにはそんなカラクリがあったんですね…!

歯を白くするホワイトニングは、過酸化水素などの薬剤を使用しますので、歯科医院で、国家資格があるスタッフが行える施術なんですよ。
費用の安さに惹かれてエステサロンのセルフホワイトニングに手を出したものの「歯が全然白くならなかった」とガッカリする人がいます。
しかしそれは、誤った期待を抱いてしまっていただけなのです。
セルフホワイトニングには、歯を白くする効果がありません。最大限の効果を発揮しても、その時の歯そのものの色までです。
若い頃の色に戻るわけでもありませんから、黄ばんでいたら黄ばんだままです。

それでは、歯科医院でできるホワイトニングの種類を紹介しましょう。
オフィスホワイトニング
- 白くなるスピードが早い
- 3回くらいの施術で白さを実感できる(個人差あり)
- 早く白くなる分、元に戻るのも早い傾向がある
すべての施術を歯科医院内で受けるのが「オフィスホワイトニング」です。
歯のクリーニングをして歯の表面をキレイに清掃した後、歯を漂白する成分「過酸化水素」を含む専用の薬剤を塗り、光を照射して浸透させます。

白くなってきたと実感できるまでのスピードが早いので、「この日までに白くしたい」という目標がある人におすすめですね。
ホームホワイトニング
- ゆっくりと白くなる
- 2週間くらいでようやく効果が出始める
- 満足できる白さになるまでには2カ月くらいかかる
- 約1年ほどの長期間、白さをキープできる(個人差あり)
歯科医院で歯型を取ってマウスピースができあがったら、アイテム一式を持ち帰り、自分で行うのが「ホームホワイトニング」。
基本的に自分のペースで進められるので、忙しくて通院する時間を取りにくいという人にもおすすめです。
使い方は、マウスピースに専用の薬剤を流し込んで一定の間、装着するだけ。
一度マウスピースを作ったら、薬剤を買い足せばホワイトニングができるので、気になった時に手軽に再開できるので便利です。
白さを実感できるまでに時間がかかりますが、その分、長く白さを持続できるのがホームホワイトニングの特徴です。
マウスピース型の装置で矯正中の人は、治療の後半でホワイトニングを同時に進められることがあります。装置によりますので治療前に確認してみましょう。

オフィスホワイトニングでスピーディーに白くした後、ホームホワイトニングで白さを長くキープする、両方を併用する方法も人気です。
ウォーキングブリーチ
- 神経を失って黒ずんでいる歯に対して行う漂白
虫歯や怪我などで神経を失ってしまい、黒ずんだ「失活歯」に対しては、上記の方法でのホワイトニングはできません。
この場合は、ウォーキングブリーチという方法で、内側に薬剤を入れて段階を踏んで漂白していきます。
セラミックの被せ物などで治療する場合も、その前に基礎となる歯そのものをブリーチしておくと、よりキレイな仕上がりが期待できます。

失活歯の変色の影響で歯ぐきまで黒ずんでいる場合は、ウォーキングブリーチをすれば歯ぐきの色も改善できますよ。
ラミネートべニア
- 芸能人のような真っ白な歯を目指したい人向き
- ホワイトニングではない、セラミック治療
- 短期間にスピーディーに治療できる
「芸能人のように隙のない真っ白な歯は、どうすればなれるの?」という希望がある方にはラミネートべニアが向いているかもしれません。
ただし、ホワイトニングではないセラミック治療なので気を付けてください。
治療では、歯の表面をわずかに(0.5mm程度)削ることになります。そこへ、ネイルチップのような薄いセラミックを貼り付けます。
セラミックの白さのトーンは選ぶことができますので、ナチュラルな色目から輝くような白さまで自由に決められます。
わずかな前歯の重なりなどを整えることも可能ですので、歯科医に相談してみましょう。

ホワイトニングではありませんが、「純白の歯」になりたい人にはラミネートべニアという選択肢もありますよ。
自分に合うホワイトニングの選び方
うーん、選び方がわからない…ホワイトニングって1種類じゃなかったんですね~!

ホワイトニングの選び方は、白くしたい目的やライフスタイルに合わせて選ぶといいですよ。
え~?というと?

できるだけ早く白くしたい、自分で施術するのは面倒、という場合は「オフィスホワイトニング」、自宅でゆっくりと自分のペースで白くしたい、白さを長持ちさせたいなら「ホームホワイトニング」がおすすめですね。
なるほどね~!最近、家に居ることが多いから、ホームホワイトニングが便利かもしれない~!
ホワイトニングできない人もいる

え~っ!?ホワイトニングできない人もいるの~?わたし大丈夫かな~?
過酸化水素水が及ぼす影響でホワイトニングができない人・避けた方がいい人、効果を実感しにくい人、知覚過敏の症状が出て治療を進めにくい人がいます。
個人差がありますので、どうしても治療を受けたい場合は歯科で相談してください。
- 虫歯や歯周病がある
- 歯の表面にヒビが入っている
- 人工の歯にはホワイトニングの効果が出ない
- 妊娠中、授乳中の女性
- 18歳未満
- 無カタラーゼ症を患っている
ホワイトニングの白さが持続するのは3カ月~1年

ホワイトニングって、どれくらい白さが続くのかも気になります~!

オフィスホワイトニングは3カ月~半年、ホームホワイトニングは半年~1年です。
わかった!スピーディーに白くするか、長く白さをキープするかの違いですね~!

その通りです。効果には個人差はありますが、それぞれの特徴を踏まえてご自身に合ったホワイトニングを選んでくださいね。
- 歯の黄ばみの原因は、着色汚れと加齢によるエナメル質の摩耗。
- 歯を白くできるのは歯科医院のみで扱える、特別な薬剤だけ。
- セルフホワイトニングでは歯の漂白ができないので要注意。
- 早く白くしたいなら歯科医院で行うオフィスホワイトニング。
- 白さを長持ちさせたいならホームホワイトニングがおすすめ。