「重曹うがい」が虫歯予防に効果あり?正しい重曹うがいのやり方

「重曹うがい」が虫歯予防に効果あり?正しい重曹うがいのやり方

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鈴木志帆美先生
鈴木 志帆美 先生
専門:小児歯科・歯内療法
2015年 神奈川歯科大学卒業
虫歯予防に、重曹を使ったうがいを始めてみませんか?
重曹は、キッチンのシンクまわりの掃除などに使うとピカピカに磨きあげられることが広く知られているため、「うがいに使うの?」と驚くかもしれませんね。
重曹はお肉をやわらかくしたり、お菓子を膨らませたりするためにも使われますし、医薬品にも含まれていますので、うがいに使っても問題ありません。
それどころか、虫歯予防のために思いがけない効果を発揮するのです。
ここでは、重曹を使った虫歯予防の方法について、お伝えしたいと思います。

重曹でのうがいに虫歯予防効果はある?

重曹を溶かした水でうがいをすると、果たして虫歯予防の効果はあるのか?という問題ですが、専門家によって意見は分かれています。
重曹には研磨力があるので、着色汚れなどを落とすのには向いているといえるでしょう。
まず前提として、虫歯予防のためには、そもそも重曹をつかわない水うがいでも、高速でグチュグチュとゆすぐだけでもやる意味があります。グチュグチュを口をゆすぐだけでも食べカスや歯垢などが落としやすくなるので、その後、歯ブラシやデンタルフロスなどの歯間ケアグッズを使った歯磨きの洗浄力アップが狙えます。
とはいえ、虫歯予防のために最も重要なのは、歯垢の除去です。歯垢1mgの中には、数億個もの細菌が存在しています。このなかで、ミュータンス菌やラクトバチラス菌などが、虫歯の原因となる細菌です。
虫歯予防のためには、歯垢をキレイに取り除いて、お口の中を清潔に保つことが大切なのです。

歯垢をしっかりと取り去るためには、重曹を入れる入れないに関わらず、うがいだけでは難しいといえるでしょう。そのあたりが、専門家によって意見がわかれる要因といえそうです。
あくまで歯磨きの補助として行う重曹水でのうがいなら、虫歯予防に役立つといえます。
歯と歯の間や、歯の噛み合わせの面など、歯垢がたまりやすい場所にうがいの水流を当てていくように工夫して行えば、いっそう効果が高まります。

重曹って安全?

「重曹って口に入れてもいいの?」と不安に思われる人もいるかもしれませんが、重曹は料理にも使えるものなので、口に入れることに関しては安全です。
料理用、掃除用に分かれて販売していますので、料理用を選ぶと良いでしょう。
掃除用でも飲みこむわけではないので特に問題はないかもしれませんが、口に入れることを想定されずに作られていることがありますので、粒子が粗かったり、不純物が混ざったりしていることも考えられます。用途を確認してから、うがいに使用するようにしてください。
「NICHIGA(ニチガ) 国産重曹」
炭酸水素ナトリウム(重曹)
重曹の正式名称は、炭酸水素ナトリウムです。自然界に存在するものなので、環境にも人体にも優しい成分です。
料理の下ごしらえ、お菓子作り、掃除、洗濯、ペットの消臭などに利用できます。神経性食思不振、胃下垂症、胃酸過多症などの投薬としても使われます。

口内環境を中和する働きがある

重曹水でのうがいが虫歯予防の働きがある理由には、清掃力のほかにもうひとつの力があります。
それは、口内環境を中和することです。
食事をすると、お口の中は酸性に傾きます。特に、酸っぱいものや炭酸飲料を大量に摂取した時は、その傾向が強くなります。
重曹水は弱アルカリ性なので、うがいをすると、酸性に傾いたお口の環境が中和されるのです。

初期虫歯を治せることもある

お口が酸性になると、歯の表面のエナメル質の成分が溶け出しやすくなります。
溶けるといっても驚くことはありません。歯はもともと、食事をすると脱灰といって、歯の表面のミネラル成分が溶け出す仕組みになっているのです。
すぐに、再石灰化という作用が働いて、唾液のミネラル成分と一緒になって修復されます。
この再石灰化の修復作用によって、虫歯になりかけの状態の初期虫歯などは治ってしまうこともあるくらいです。

再石灰化を促進して歯を強くする

弱アルカリ性の重曹水でうがいをすると、酸性に傾いたお口の環境が中和されます。そして、再石灰化を促進し、歯が強化されます。
食事のあと、できるだけ早く重曹水でのうがいを行えば、お口の中が酸性の状態になっている時間が短くなります。
虫歯予防のために、食べ終わったらすぐに重曹水で口をゆすぎ、続いて歯磨きを行うようにすると良いでしょう。

歯垢の歯石化を予防する

重曹水でうがいをすると、歯の表面についた汚れが取れやすくなるため、歯垢が落としやすくなります。そのうえで歯磨きをすると、歯垢を除去するパワーが高まります。
歯垢を放置していると、2~3日たつと硬い歯石になってしまい、セルフケアで取り除くのが難しくなります。そうなってしまう前に、やわらかい状態のうちに、できるかぎり歯垢を取り除いてしまいましょう。

着色汚れを除去して歯を白くする

重曹は研磨力が高いので、重曹を溶かした水でうがいをすると、歯の表面についた着色汚れなどは落としやすくなります。
コーヒーやお茶を飲む習慣があって歯にステインが着きやすいという場合は、歯の表面の白さを保つために重曹水でのうがいは役立つでしょう。

口臭の発生を予防する

お口の中が酸化を抑えるのは、つまり食べカスなどが腐敗するのを防止すること。そうすることで口臭が発生するのも予防できます。
重曹水でのうがいは、口臭予防にも役立ちます。

正しい重曹うがいの方法とは?

それでは、正しい重曹うがいの方法を確認していきましょう。
濃すぎる重曹水や、重曹そのままでのうがいや歯磨きは危険なので、うがいに適した重曹水を作ることが大切です。

重曹水の作り方

    • 500mlのペットボトルに水を入れる。
    • 重曹を小さじ1杯、入れる。
    • ペットボトルのフタをして、よく振って混ぜる。
コップで作る場合は、コップの大きさに合わせて重曹の割合を調節して作るようにしてください。振って混ぜることができないので、スプーンなどでよく混ぜるようにしましょう。

重曹うがいのやり方

重曹水でのうがいは、のどうがいではなくて口に含んでゆすぐ方法で行います。歯磨きの後のブクブクうがいと同様です。
    • 歯列全体に当てるようにグチュグチュゆすぐ。
    • 口の中で水流を作ることを意識し、激しくゆすぐ。
    • 歯と歯のすき間、歯ぐきとの境目、歯の重なり部分などに水流を当てるようにする。

重曹ハミガキは危険

重曹を使って歯磨きをするのは、絶対にやめてください。
研磨力が強すぎるので、歯や歯ぐきを傷めてしまいます。きれいにしたいからといって、濃度の高い重曹水でうがいをするのも危険です。

定期的なプロケア&毎日の歯磨きが基本

重曹水でのうがいは、虫歯予防にも役立ちますが、歯磨きの代わりにはなりません。
重曹水でうがいをして、汚れが落ちやすい状態にしたところで歯みがきを行えば、予防効果が高まります。

また、どんなにセルフケアを上手にできる人でも、どうしてもケアがとどかない場所があります。
歯と歯ぐきのすき間の歯垢ポケットにたまった歯垢などは、国家資格を持ったプロが歯科医院にある専門の器具を使わないと取り去ることができません
磨き残しゼロをめざじて、虫歯予防のために定期検診とクリーニングに通うようにしましょう。