起床時は一番口臭がする!?原因と7つの予防法と翌朝の対策

起床時は一番口臭がする!?原因と7つの予防法と翌朝の対策

この記事の監修医師一覧

杉田大先生
杉田 大 先生
所属:杉田歯科医院(千葉県船橋市)
専門:保存修復
2013年 東京歯科大学卒業。現在は杉田歯科医院での臨床のほか、株式会社DoctorbookでDental事業部のマネージャーを務める。

口臭は誰にでもあるものですが、一日のなかで口臭が一番きつくなるのは起床時ということが分かっています。では、なぜ寝起きに一番口臭が発生するのでしょうか? 今回はその理由と、起床時の口臭をなくす6つの予防と対策について紹介します。

口臭が朝起きた時にひどくなるわけ

起床時の口臭

夜寝る前に歯を磨いたとしても、朝起きると口臭が発生するのには理由があります。

口臭は唾液が関係している

口臭のほとんどの原因は、唾液量の減少によるものです。唾液には抗菌物質や殺菌物質、免疫物質が含まれており、通常はこれらの物質が口内を細菌やウイルスから守ってくれています。また、虫歯は口内のpHが酸性寄りになると、歯を溶かして発生しやすくなりますが、唾液には口内のpHを中性に保つ効果もあります。

したがって、唾液が減少すれば口内の自浄作用も低減し、口臭の原因である細菌が増えてしまうのです。

口臭の正体

口内には常在菌が500〜700種類ほど住んでいると言われていますが、通常は良い菌と悪い菌のバランスが保たれています。しかし、口内の唾液量が少なくなると悪い細菌が増殖し、嫌悪性菌と呼ばれるガスが発生します。このガスは揮発性硫化物(VSC)といい、これが口臭の正体です。

また、口内細菌は食後3時間後くらいから急増し、8時間後くらいにもっとも多くなると言われています。口の中に糖分や油分が残っていると、細菌はさらに増殖しやすくなります。細菌は糖分や油分を発酵させて、歯垢へと変化させながら増殖するからです。

起床時に唾液量が減少する理由

唾液腺

起床時に唾液量が減少する理由は、いくつかあります。日中の活動中は人と会話したり、ものを食べたり飲んだりするたびに、唾液が分泌されたり口内に循環されたりしています。唾液は咀嚼によって唾液腺が刺激されることや、水分を補給する際に促されて分泌します。

口内には唾液が出る箇所がたくさんあり、三大唾液腺と呼ばれる耳下腺、舌下腺、顎下腺と小唾液腺があります。各場所から分泌される唾液は分泌する成分が微妙に異なり、それぞれの役割を持って口内を殺菌・抗菌しているのです。

しかし、就寝時には体が会話や食事などの活動を休止するため、唾液の分泌量は減少し、循環もあまりされません。それゆえ、寝ている時は唾液の自浄作用が働きにくくなり、口臭が発生しやすくなります。

唾液腺
  • 耳下腺:一番面積が大きい。耳の前下にある。
  • 舌下腺:舌の裏にある。
  • 顎下腺:舌の付け根あたりにある。
  • 小唾液腺:口内全域に無数にある

起床時の口臭を予防する方法

起床時の口臭は、ともすれば午前中まで引きずってしまいますが、起床時の口臭は以下の方法で防げます。

1.寝る前の歯みがきを丁寧にする

寝る前の歯磨き

口臭の原因は「口内の細菌が増えること」とお伝えしましたが、そもそも口の中に汚れがあると、細菌が増殖しやすくなります。食事の後に食べカスが歯と歯の隙間に残っていると、そこから細菌が歯垢を作るからです。

細菌が作る歯垢や歯石は、歯や歯の組織に侵食するだけでなく、嫌な臭いもあります。歯垢や歯石は虫歯や歯周病の原因となるだけでなく、口臭の原因でもあるのです。

就寝中の口臭の原因となる細菌の増殖を少しでも抑えるためには、夜寝る前には丁寧に歯磨きする必要があります。

2.お酒を飲んだまま寝ない

アルコール

アルコールには糖分が含まれていますが、糖分は細菌のエサとなります。お酒を飲んだまま眠ってしまうと、細菌にエサを与えているのと同じです。さらに、一緒におつまみなどを食べていれば、食べカスは歯垢を作る材料となります。

また、寝る前に甘いものを食べたりコーヒーを飲んだりするのも、同じことが起こります。コーヒーそのものには糖分が含まれていませんが、コーヒー豆には油分が含まれており、歯垢を作る材料になるほか歯や舌の表面にもこびりつきやすく、口臭の原因を増やします。

寝酒などの習慣がある人もいると思いますが、お酒を飲んだあとは必ず歯磨きをする、洗口液で口をゆすぐなどして、口内をリセットしてから寝るのがおすすめです。

3.寝る前に水分を摂る

人は寝ている時、コップ一杯分の汗をかくと言われています。体内から水分が少なくなると、口の中の唾液量も減少します。口内の水分が減るのを防ぐには、寝る前に水分を補給するのがおすすめです。

口内に水分があれば、唾液の分泌や循環を促して、口臭を抑えることができます。

4.寝る前にリラックスタイムを設ける

瞑想する女性

唾液の分泌を司っているのは、自律神経です。ストレスを感じている時は、唾液の分泌が少なくなります。仕事や悩み事などを考えたまま眠りにつくと、脳がストレス状態のままになっているため、ただでさえ少なくなる唾液量がさらに減少してしまいます。

寝る前にスマホやパソコンをいじるのをやめ、部屋を少し暗くする、好きな音楽を聴く、軽いストレッチなどして、脳と体を十分にリラックスさせてから眠りましょう。

5.口にテープを貼って寝る

口呼吸

就寝時に口を開けて寝ると、口の中が乾くだけでなく、外から細菌が入る原因にもなります。口を開けて眠るのを防ぐには、口に縦にテープを貼って寝るのがおすすめです。テープはかぶれにくいサージカルテープなどがおすすめです。

また、鼻呼吸ができずに口呼吸をしている可能性もあります。鼻炎などがある場合は、耳鼻科で治療することをおすすめします。あるいは、歯並びが原因で口呼吸になっていることもあります。耳鼻科で異常がない場合は、歯医者さんに相談してみましょう。

翌朝の口臭対策法

これまでは寝る前にできる口臭予防の方法をお伝えしましたが、ここからは朝起きてから口臭を予防する方法を紹介します。

6.朝の歯みがき

寝る前に歯みがきをしたとしても、朝には口内に細菌が増えています。朝起きたらしっかりと歯みがきをして、口内の細菌を除去しましょう。

また、体調が悪い時期が続くと舌苔が発生することがあります。舌苔が気になる人は、歯みがきと同時に舌苔を取るのもおすすめです。舌苔はゴシゴシと擦るのではなく、柔らかい歯ブラシや布などで、やさしく取り除きます。

7.朝食を摂る

朝食

食事を摂ると、咀嚼時に唾液腺が刺激されて唾液の分泌量が多くなり、口の中の細菌が唾液によって流されます。忙しくて朝食を抜いたり、飲み物だけで済ます人もいますが、朝食を摂ると午前中の口臭を自然に防げるため、朝食はしっかり摂ることがおすすめです。

口臭を抑えるなら就寝前と朝!

起床時に強くなってしまう口臭は、就寝時の細菌の増殖が原因です。健康な人でも起床時に口臭がすることがあるため、今回紹介した下記の方法を、日頃から実践することをおすすめします。

    • 寝る前の歯みがきを丁寧にする
    • お酒を飲んだまま寝ない
    • 寝る前に水分を摂る
    • 寝る前にはリラックスする
    • 口にテープを貼って寝る
    • 朝起きたら歯みがきをする
    • 朝食を抜かない

口臭を気にせず、爽やかに1日をスタートさせましょう!

口臭の原因は唾液にあり!口臭予防と唾液の関係について解説します

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