口臭予防にはヨーグルトが効果的!食べ方や選び方をご紹介

口臭予防にはヨーグルトが効果的!食べ方や選び方をご紹介

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杉田大先生
杉田 大 先生
所属:杉田歯科医院(千葉県船橋市)
専門:保存修復
2013年 東京歯科大学卒業。現在は杉田歯科医院での臨床のほか、株式会社DoctorbookでDental事業部のマネージャーを務める。

口臭は体臭とともに“上司に直してほしいこと”の約9割にも上るほど、人の口臭は気になるものです。しかし、困ったことに口臭は自分ではなかなか気がつくことができません。そのため、タブレットなどを常備している人もいるのではないでしょうか。

実は、口臭を防げる食品として、今ヨーグルトが大変注目されています。今回は、そんなヨーグルトについて詳しく説明します。

そもそも口臭の原因は何?

考える女性

口臭の原因には、大きく2つあります。ひとつは口内のトラブルが原因の口臭、もうひとつは内蔵が原因の口臭です。

口内トラブルが原因の口臭

困る女性

口内トラブルによって発生する口臭は、虫歯や歯周病が原因です。口内は、食べたあとのカスが歯の隙間などに挟まって粘りのある歯垢に変化します。食べカスが歯垢に変化する過程では発酵が起こるため、発酵臭が口臭の原因のひとつとなります。また、できた歯垢の中では細菌が繁殖しますが、その際も悪臭が発生します。さらに、細菌が歯や骨を侵食すると虫歯や歯周病になり、発酵したり化膿したりしたときにも悪臭が発生します。これが、口内トラブルで口臭になる原因です。

しかし、通常は虫歯になる前に、人間が元来持っている唾液の自然治癒の力で虫歯にならずに済みます。唾液は殺菌作用があるため、細菌を唾液とともに流してくれる働きがあるからです。口の中の酸が歯のカルシウムイオンやリン酸イオンを溶かして穴が空くと、そこに虫歯菌が入り込んで虫歯になりますが(脱灰)、唾液は溶けてしまったカルシウムイオンやリン酸イオンを再び歯に戻して修復してくれる働きがあります(再石灰化)。つまり、唾液で絶えず口の中を潤していれば、細菌を減らして口臭を防いでくれる他、口臭の原因となる虫歯にもなりにくくしてくれるのです。口臭が気になる人は、水を飲む・ガムを噛むなど意識して口の中を潤すだけでも、口臭が予防できます。

また、口臭の90%は歯周病が原因とされています。歯茎からの出血や歯茎下がり、歯茎の腫れなどがあったら歯周病の疑いがありますが、歯周病は自然治癒できないため、歯医者さんでの治療が必要です。

内臓が原因の口臭

内蔵

ニンニクやネギ、ビールなどの臭いの強い食品を食べたり飲んだりすると、口内や胃に残った臭いが口臭の原因になることは一般的によく知られています。しかし、それ以外にも内蔵が原因で口臭が発生することがあります。

内臓が原因の口臭
    • 飲食物による口臭
    • 生理的な口臭
    • 腸内環境の悪化による口臭
    • 病気による口臭

生理的な口臭は、起床時や空腹時、緊張時などに起こる口臭です。朝起きたばかりやお腹が空いている時、緊張している時に口の中がカラカラになっているという経験はありませんか? いずれの場合も、唾液が少なくなって細菌が増殖し、同時に口臭の原因となる揮発性硫黄化合物という物質が大量に作られているため、口臭が起こりやすくなっているのです。しかし、食事をしたり水分を摂ったりすることによって唾液が増えれば口臭の原因物質は減少し、自然と口臭は収まります。

また、女性の場合は生理や妊娠などでホルモンバランスが変化した際にも口臭が発生することがあります。

腸内環境には善玉菌と悪玉菌がありますが、腸内環境のバランスが崩れると、悪玉菌の割合が増えて、有毒ガスを生み出します。これが内蔵の機関を通って口にまで達すると、口臭の原因になります。

病気による口臭とは、その病気固有の口臭が発生するというものです。胃炎や十二指腸潰瘍などは卵が腐ったような口臭、肝炎や肝機能が低下した際にはカビ臭い口臭、口内炎や歯周病、副鼻腔炎や鼻炎などは肉が腐ったような口臭、腎機能が低下するとアンモニア臭の口臭が発生します。

口臭予防に良いヨーグルト

ヨーグルト

ヨーグルトは腸内環境を整えることでもよく知られていますが、実は虫歯などにも有効なことが最近の研究で明らかになっています。ではその理由を、詳しく説明します。

なぜヨーグルトは口臭を予防するのか?

口臭のほとんどが口内トラブルであることは先述したとおりですが、私たちの口の中には約700種類もの細菌がいて、良い細菌と悪い細菌がいます。悪い細菌とは虫歯菌を始めとする様々な菌です。

良い細菌は口の中に入ってくるウイルスや悪い細菌を抑制してくれますが、その良い菌の1つが、ヨーグルトに含まれる乳酸菌です。

口臭に効果があるヨーグルトの選び方

スーパーのヨーグルト売り場に行くと、様々な種類の乳酸菌入りヨーグルトが売られています。ビフィズス菌、ブルガリア菌、LG21、ガゼリ菌SP株、シロタ株、ラブレ菌等々。しかし、現在口臭に直接効果があるとされているのは、「LS1」「ロイテリ菌」の2つです。

「LS1」は、元々健康な人の口の中にいるもので、歯周病に対して強い殺菌効果を持っています。歯周病菌に「LS1」を加えて培養したら、歯周病菌が24時間後にはほぼ死滅していたという実験結果があります。

「ロイテリ菌」は、元々ヒトの母乳に入っている乳酸菌で、近年スウェーデンで研究が進められ、様々な高い効果が証明されています。虫歯菌の抑制や、重度・中度の歯肉炎の緩和、ピロリ菌感染症やアレルギーの抑制などです。特に、歯肉炎の実験では、症状が中度・重度の患者さんにロイテリ菌を投与したところ、28日で58%もの患者さんが軽快または治癒しまったということです。

「ロイテリ菌」は口臭の原因菌の抑制効果も報告されており、口臭のある人にロイテリ菌を試して臭気官能テストで調べたところ、臭気がゼロになった人が4.5倍に増えたというデータがあります。

昨今では「LS1」や「ロイテリ菌」入のヨーグルトが販売されているので、口臭が気になっている人は試してみることをおすすめします。

いつ食べるのが効果的?

ヨーグルトはデザートや朝食の印象がありますが、基本的にはいつ食べてもかまいません。ただし、空腹時に食べるとヨーグルトに含まれる乳酸菌が、胃の中の強い酸性の消化液で死滅してしまうことがあるため、食事と一緒に食べるなら最後に、それ以外なら空腹時を避けて食べるのがおすすめです。

ヨーグルトは口臭以外にもこんな効果がある!

口内の悪い細菌はさほど強くないため、正常な量の唾液と毎日の歯磨きで抑制することができます。しかし、歯磨きを怠ったり唾液の分泌量が少なくなると、虫歯や歯周病のほか、体全体の免疫力が落ちてがんや心筋梗塞、脳梗塞、糖尿病などを引き起こす可能性があります。反対に、免疫力が落ちていても、歯磨きや虫歯・歯周病の改善などで口腔ケアを施すと、全身の病気の症状を良くすることが分かっています。

日頃からヨーグルトを食べる習慣を身につけるだけで、口臭予防以外にも、体の免疫力を高めて実に様々な病気を予防する事ができるのです。

ヨーグルトで口臭予防をしよう!

ヨーグルトに含まれる乳酸菌は、口の中の良い細菌を増やして口臭を予防してくれます。日頃から殺菌作用のある唾液の分泌量を増やしたり、歯磨きをしたりすることで口臭は防げますが、口臭の一因である腸内環境を整え、免疫力を高めるヨーグルトは、口臭以外にも様々な病気予防にも効果があるのでおすすめです。