【歯医者さんが教える】お酒と口臭の関係と5つの口臭予防法

【歯医者さんが教える】お酒と口臭の関係と5つの口臭予防法

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Doctorbook編集部
Doctorbook 編集部
所属:株式会社Doctorbook
株式会社Doctorbookに在籍する、3名の現役歯科医師。Doctorbookの業務を遂行しながら、それぞれが臨床現場で活躍中。

お酒を飲んだ後の口臭は自分では気づきませんが、周囲の人には気づかれてしまうものです。そのため、特にお酒を大量に飲んだ翌日は、口臭が気になるという人も多いでしょう。近年では“スメルハラスメント”という言葉も聞くようになり、「知らずしらずの内に周囲に迷惑をかけているのでは…」と心配になりますよね。とはいえ、口臭は「やめよう」と思っても自分ではなかなかコントロールができません

そこで、この記事ではお酒と口臭の関係や、お酒を飲んだ後の口臭を防ぐ5つの方法についてご紹介します。お酒を飲む人は、是非チェックしてみてください。

お酒を飲むとなぜ口臭が起こる?

お酒を飲むと肝臓で分解されることはご存じの方も多いと思いますが、分解するときに分泌される物質が「アセトアルデヒド」です。

アセトアルデヒドはお酒を水分と酸に分解し、体外に排出する役割をもっています。しかし、アセトアルデヒドの分解能力の許容範囲を越えた酒量を飲むと分解が追いつかなくなり、アセトアルデヒドは血液の中にそのまま溶け込んでしまうのです。口臭の原因は、血液内に溶け込んだこのアセトアルデヒドの臭いです。

アセトアルデヒドは柿のような甘ったるい独特の臭いです。これがいわゆる“お酒臭い“といわれる元となります。

また、舌にたまったアルコール成分が発酵することによっても、口臭は発生します。

口臭は歯周病にも関係がある!

困る女性

お酒を飲んだ翌日、アセトアルデヒドの臭いとは別の“すえたような臭い”の口臭が発生することがあります。アセトアルデヒドは体内の正常な働きの延長線上で発生する臭いですが、“すえたような臭い”は、歯周病によるものです。

強い口臭はむしろ歯周病による原因のほうが多いです。歯周病は、口臭の原因の90%を占めているというデータもあります(日本臨床歯周病学会)。歯周病菌が口内で繁殖すると「硫化水素」や「メチルメルカプタン」という臭気ガスが発生しますが、これが口臭の原因となっています。

ですので、歯周病の人がお酒を飲むと、歯周病菌とアルコールが混ざり合い、強い口臭が発生します。

口臭予防の方法

自分ではどうすることもできない口臭ですが、強い口臭を緩和させることはできます。お酒を飲んだ翌日にすぐに実践できる方法から、日頃からのちょっとした習慣で口臭を改善できる方法までをご紹介します。

1.今すぐ口臭を消すなら冷緑茶かりんごジュース

りんごジュース

昨日大量のお酒を飲んでそのまま出勤…という人におすすめなのが、緑茶かりんごジュースです。

緑茶には茶カテキンという消臭効果や殺菌作用のあるポリフェノールが含まれています。また、りんごにはアップルフェノンというポリフェノールが含まれていて、この成分が臭いを分解する働きを持っています。

緑茶やりんごジュースなら、出勤前にコンビニや自販機で手軽に購入できるのでおすすめです。

2.水分補給で口内の乾燥を防ぐ

水

お酒を飲んだ後や翌日は、こまめに水分を摂ると口臭を和らげることができます。

お酒を飲むと喉が乾くのは、先述したようにアセトアルデヒドがアルコールを分解する際に、水分にしてアルコールを排出しようとするからです。アセトアルデヒドが体中の水分を集めようとするため、口内の水分である唾液も取られて口の中が乾きます。

唾液には殺菌作用があり、通常は唾液によって口内が殺菌されているために口臭も発生しにくくなっています。しかし、お酒を飲んで唾液が少なくなると、殺菌作用も減少して口臭が発生しやすくなるのです。

お酒が原因の口臭を予防するには、水や烏龍茶などをお酒と交互に飲んだり、お酒を飲み終わった後に水やお茶を飲むのがおすすめです。口内のアルコール分を洗い流すなら、含みうがいもおすすめです。

また、お酒もストレートよりは水割りのほうが、アルコールを早く分解しやすくなります。

【歯医者さんが教える】口臭の原因と口臭予防ができる食べ物や飲み物

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3.マウスウォッシュを使用する

マウスウォッシュ

マウスウォッシュには口の中の菌の活動を抑制する働きがあるため、マウスウォッシュを使うのもおすすめです。マウスウォッシュの殺菌作用が、口内に残ったアルコールの臭い成分を減少させてくれます。

ただし、製品によってはアルコール成分が配合されているものがあるので要注意です。アルコール成分が入っているマウスウォッシュを使うと、かえって唾液が減ってしまい逆効果になる可能性が高いからです。

お酒の後や翌日にマウスウォッシュを使用する場合は、ノンアルコールタイプのマウスウォッシュを使うようにしましょう。

4.歯周病を治す

歯周病はお酒を飲む飲まないに関わらず、口臭の原因のトップとなっています。ですので、まずは歯周病をきちんと治療することをおすすめします。

歯周病とは、歯垢が原因となって歯周ポケットに細菌が繁殖し、骨や組織を溶かしてしまう病気です。細菌が骨や組織を化膿させたり溶かしたりする際に、悪臭が発生します。また、歯周病菌は口内だけでなく、全身に回って様々な病気の原因にもなるので侮れません。

厚生労働省によると、55歳から74歳までの歯周病疾患はなんと50%以上にも上ることが分かっています(平成23年 歯科疾患実態調査より)。また、アルコールを日常的に摂取している人は、歯周病になりやすいというデータもあります。

出血や歯茎の腫れなどが出てきたら歯周病の疑いがあります。お酒を飲む人は同時に歯周病にかかるリスクも高いため、歯茎の異常や口臭が気になるようであれば一度歯科医院に行くことをおすすめします。

5.日頃から飲食物で腸内環境を良くする

ヨーグルト

昨今注目されている腸内環境は、全身の健康を司る要として広く知られるようになったため、ご存じの方も多いと思います。腸内環境が悪いと毒性のガスが発生して口臭や体臭の原因になるほか、肥満やストレス、成人病、アレルギーなど様々な要因にもなります。

腸内環境を良くするには、食生活が大切です。バランスの良い食事を心がける、毎日発酵食品を食べる、食物繊維を多く摂るようにするなどが効果的です。

手軽に始められるものとしては、ヨーグルトがおすすめです。ヨーグルトに含まれる乳酸菌は、腸内環境を改善する働きのほか、最近の研究で虫歯菌を減少させる役割も持っていることが分かりました。

また、腸内の善玉菌といわれるビフィズス菌を増やすオリゴ糖も一緒に摂るとなお効果的です。オリゴ糖が含まれる食べ物は以下の食品です。

オリゴ糖が含まれる食品
    • ごぼう・玉ねぎ・アスパラガス
    • 牛乳やチーズなどの乳製品
    • 大豆・豆乳・ミソ・納豆
    • はちみつ
    • バナナ
口臭予防にはヨーグルトが効果的!食べ方や選び方をご紹介

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お酒を飲むなら口臭予防を忘れずに

口臭は自分ではなかなか気づきません。しかし、お酒を飲んだあとは誰でもアルコール分を分解する物質が体内で分泌されるため、多少の差はあってもアルコール臭が発生します。

お酒を飲む人は、以下の方法で口臭を予防することをおすすめします。

    • 緑茶やりんごジュースを飲む
    • 水分を補給して口内を潤す
    • マウスウォッシュで殺菌する
    • 歯周病を治療する
    • 腸内環境を整える

特にお酒を飲む人は歯周病になるリスクも高いため、早めに歯科医院に行くこのが得策です。